校舎のうらには天使が埋められているはイジメを題材にした考えさせられる漫画だ。
※以降、タイトルが長いので校舎に略します。
LINE漫画で連載されている校舎を読み進めたのだけれど、心揺さぶられる自分がいたんだ。
もうね、一見無邪気な小学生たちの裏の顔を垣間見てしまったような感覚とでも言うのかな。小学生のイジメを題材にしているんだけどさ。
内容が過激なんだよ。デジタル機器が発達し、スマホで簡単に写真画像や動画が撮れてしまう時代になった。これって考えようによっては恐ろしいことなんだよね。
自分は電車の椅子に座っていたら、小学生たち数人が隣に座ってきたんだよ。その時にグループのリーダー格だと思われる小学生が、
「LINEでG君をハブろうぜ」
みたいなことを話していて、ゾッとした記憶がある。身体的イジメ以外にも精神的イジメが存在する。
イジメをやった側は大人になったら忘れてしまうかもしれないが、イジメを受けた側は一生忘れることのできない傷になってしまう。
校舎の漫画に出てくる登場人物たちのクラスでの力関係やイジメは読んでいて決して気分のいいものではなかった。
それでも登場人物の光本菜々芽は、真っ向からイジメをしている黒幕小学生と対決の意思表示をした。
※イジメを受けた同級生に左拳をあげることで、自分は負けないと意思表示をする光本菜々芽
参照:校舎のうらには天使が埋められている
光本菜々芽の登場で自分は救われた気がしたのだ。イジメに負けない心は大切だけど、全員が全員、イジメをしている人たちと戦うことはできない。
また、逃げることも助けを呼ぶこともできず、無抵抗にやられるままだってありえる。漫画の世界なのかもしれないけれど、他人ごとではないような感じで読んでしまう自分がいた。
仮に自分に子供がいたとして、子供がイジメを受けているとする。誰にも悩みを打ち明けられず、悶々と悩んでいる。子供が勇気をだして自分に、
「学校に行きたくない」
と言ってきたら、自分はどういう対応を取ればいいだろうか。頭ごなしに、
「学校に行きなさい」
と言いたくはない。あくまで自分の考えなのだけれど、何か理由があって学校に行かないのであれば、別に学校に通う必要はない。
学校を卒業した人が全員聖人君主のようになっているわけでもないからね。不登校になろうと、ひきこもりになったとしても、自分はそれで人生が終わりとは思わないよ。
その気になれば、中学校の不登校生や高校中退者を受け入れてくれる高等専修学校だってあるのだから。本人次第で人生の再スタートはできると思っている。
校舎のうらには天使が埋められている著者・小山鹿梨子さんの略歴
『別冊フレンド』(講談社)2009年9月号に掲載された「保健室の鈴木君」でデビュー。著作多数。校舎のうらには天使が埋められている(全7巻)。まんがでわかる7つの習慣(宝島社、フランクリン・コヴィー・ジャパン 監修、全4巻)。2016年5月20日より、WEBコミック雑誌のeヤングマガジンにて、校舎のうらには天使が埋められているの続編「校舎の天(そら)では悪魔が嗤っている」の連載が始まります。