So-net無料ブログ作成
検索選択
ガンダム Gのレコンギスタ 9(特装限定版) [Blu-ray]

Gレコ・実践血縁批判(アイーダとベルリは姉弟じゃない説) [富野関係]

 どうも。久しぶりです。

 今回の記事は、前々回の「Gレコ・純粋恋愛批判」とシリーズみたいなところあるので・あやふやな言い方だけれど、未読の方は是非読んでいただけると嬉しいです。

 今回もタイトルはシャレ? なんで、あまり深く考えないでください。あと1つは何批判にしよう? タイトルだけ真似て読んだこともねーのに。

 さて、Gレコにおいてアイーダとベルリは姉弟ということになっていますが、ぼくは全話を見た上で「ひょっとして姉弟ではないのでは?」と思っています。いました。どっち?

 ツイッターで呟いたところ、僅かながら同意してくれる方もいたので心強くもなりました。

 そこで何故ぼくがアイーダとベルリは姉弟ではないと思うのか、その要因を列挙し、さらにはその反駁も(つまりは姉弟である、という論拠)も自分で挙げていきます。
 面倒なことするな、我ながら…

 まず正直に告白しておくと、「Gレコ・純粋恋愛批判」でも書いたのですが、ぼくはもともと放送前に情報が小出しにされていた段階から、「この2人は始めは姉弟だと互いに認識しているけれども、やがて恋愛感情が生まれて、そして血縁関係があるのか・ないのか悩んだりしてドラマが生まれるのだろう」と考えていました。

 さて実際に放送が始まって、ぼくが「やっぱり姉弟じゃないな!」と思った回は、他ならぬ姉弟であることが判明した第16話「ベルリの戦争」の時です。

 この時、写真が3枚出てきます。1つは「1枚だけ残されていた」とミラジが説明し、ロルッカが差し出す写真。あと2枚は、アイーダが古い記憶を呼び覚まして見付ける写真です。

 見てください。

写真1
写真1.jpg
写真2
写真2.jpg

 1枚目の写真はレイハントン夫妻が写っています。髪の色が同じで面影もあり、母親とアイーダが実の親子であることは明白です。

 問題は重なっている2、3枚目の写真。
 上の写真は家族の写真ですが、子どもはアイーダしか写っていません。下の写真は全体が見えないので分かりませんが、構図をみるとアイーダだけが写っているように推測できます。

 なぜベルリが写った写真がないのでしょう?
 この疑問は物語内で考えるのではなく、制作陣の立場になって考えたいのです。

 「家族の写真」を登場させるなら、ベルリを含めた4人の肖像で良いはずです。わざわざ3人であることには、意味があるのでは…

 またアイーダはこの写真を見つけたことからも分かるように、生家に覚えがあるのですが、ベルリは全く記憶がありません。
 子ども用のベッドを見て、「あれ、僕が使っていたんですか?」と言っているくらいです(ロルッカがあそこから落ちていた、と答えている)。

 この回の後、2人は姉弟であることを受け入れて話が進む訳ですが、もう1つ、やはり血縁関係に疑義がでてくる回が終盤にあります。

 それが第23話「ニュータイプの音」で、アイーダやベルリ達と、グシオンが対面する場面。

 その時、グシオンは下記のように独りごちます(こちらのサイトを参考にさせていただきました)。

「ニューアークの育児園にいたアイーダの履歴は…」
「なぜ姉弟だと信じているのだ? アイーダは」

 つまり、少なくともグシオンは姉弟ではない、と思っているのです。

 この後は2人の関係を揺るがすような提示はなく、姉弟のままで話は進み、終ります。

 では整理して、ぼくが「姉弟ではない」と思う理由と、考え得るそれへの反論を挙げましょう。

 1、レイハントン家の写真に、ベルリが写っていない。
 反論・ベルリが生まれる前の写真で、ベルリが写っている写真は全て失われているのではないか?
 再反論・先に書いたように、問題は「なぜスタッフがベルリを含めた写真にしなかったのか」にある。そこには意図があるはず。

 さらに考えられる反論は「ベルリが生まれてすぐ、集合写真を撮る間も無いくらいの時にレイハントン家に危機が訪れたことを暗示するためにベルリが写っていない」くらいでしょうか。


 2、グシオンが「なぜ姉弟だと信じているのだ? アイーダは」と言った。
 反論・グシオンはレイハントン家の事を知らないだけ。身元を隠して地球に亡命したのだから、グシオンが知らないのは当然。

 実はこの反論、yahoo知恵袋で「アイーダとベルリは姉弟じゃないんですか?」と質問している人がいて、それへの答えに書かれているのものです。
 回答者は2人いて、その内の1人はノレドのことを「レノド」って再三書いているので、まあアレなんですが…

 勿論、このアンサーは成り立ちます。育児園の経歴は当然偽装だから、グシオンは知らないのだと。

 ロルッカは、子ども2人をクンパ(ピアニ・カルータ)が捨て子として処理したなどと気軽に言っていますが、当然クンパは運を天に任せたわけではなく、身元を隠しつつ一方はアメリア軍最高責任者、もう一方はキャピタル・タワー運行長官というハイソサエティの家庭に行くよう手筈したと推測できます。

 ぼくは読んでないけれど、wikiのグシオンの項目を見ると、プロデューサーがこのような旨を言っているようだし。

 まあぼくは身元を隠して預けるより、クンパが信頼できる養子先としてグシオン家とゼナム家を選び、由緒ある身分を打ち明けて託した方が子どもの安全性は高まる・とすんなり得心できるんだけれども。

 例のグシオンのセリフも、

 (アイーダはどこで自分の出生を調べたのだろう?)
 「ニューアークの育児園にいたアイーダの履歴は…(本当のことは書いていないはずだ)」

 と解釈もできちゃうんだよね。

 3、ロルッカの話によればベルリも乳児の時にはこの館で暮らしており、そしてアイーダは「写真の保管場所」を覚えているくらいの年齢まで暮らしていた。つまり2人はいっしょに暮らしていたはずなのに、アイーダは弟の存在すら知らない様子だった。

 これは…考えようによっては、制作時の単純なミスって気もするけれど。

  
 では逆に、姉弟であると思われる理由は。

 1、そもそも初期設定では双子だったんだよ? その後、姉弟の設定になったんだから。
 反論・答えは出来得る限り、本編のアニメの中から得るべきでは?

 2、Gセルフを扱えるのが証拠。例のペンダントもある。
 反論・ラライヤもGセルフを扱えるんだけれど…。あとペンダントは幼少の頃に受け取ったんだろうね。「2人が幼少の頃に一時期、一緒にいたかもしれない可能性」は否定しません。むしろ有り得る。
 ※コメント欄でご指摘いただいた通り、「幼少の頃に受け取った」はぼくの勘違いですね。2人を認識すると、排出される仕組みだったのかな。

 3、アイリスサインは?
 反論・アイリスサインって、良く分からない。「アイリスサインが2つも出ている」とカーヒルが言ったわけだけれども、アイリスサインがもし言葉通り虹彩による識別だとしたら・同じものが2つあったら困るんだよね、例え姉弟でも。肉親でも違うからこそ、識別に利用できるわけだし。

 4、ロルッカやミラジが姉弟だと言った。
 反論・うん。劇中では、だからこそアイーダもベルリも血縁関係を信じたわけなんだが。問題は、彼らがいわゆる「信頼できない語り手」である可能性はないのか、ってことなんですよ。
 物語の中でも、彼らの言葉以外に2人が姉弟である証拠は何1つない。

 ロルッカやミラジの仲間だったフラミニアは実はジット団の仲間だったわけだが、彼らの言葉もそのまま額面通りに受け取っていいのか。視聴者をミスリードするための「信頼できない語り手」である可能性もあるんですよ。

 そもそも、アイーダとベルリを見つけたいからGセルフに仕掛けをしたって、どういうことだよ。
 2人が偶然Gセルフに接触する可能性なんて、ほぼゼロだろ。そんなミラクルが起きた? 2人ともGセルフに?

 あれ、これ設定批判になっているか? やめよう。


 では結論として、アイーダとベルリは姉弟か、否か。

 ぼくは否定派だったのだが、書いているうちにちょっと変わってきた…タイトルに偽りアリな気持ちになってきた。
 ぼくが考える可能性は4つ。競馬のように書くと、

 【本命】深読みしすぎ。そのまま、姉弟である。

 【大穴】あの写真はやはり伏線だった! 語らぬが花、明示はしないが姉弟ではない。

 【無印】ベルリはアイーダのクローンである。

 ぼくは以前こんなツイートをしました。



 しかも、最終回でアッサリとノレドを置き去りにしたことも、「クローンだからちょっと人情味に欠けるのかな」と説明が付くし。ま、冗談だけれども。

 で、4つめの答え。

 【対抗】当初は「姉弟ではない」設定があったが、結局は「姉弟」になった。しかし「姉弟ではない」設定時の残滓が完成フィルムに散見されてしまった。

 陳腐な「ぼくのかんがえたGれこせってい」を出して反論するよりも(もういじってやるなよ、俺)、ファンの方がよほど良い反論を書ける訳ですが・ちょっといまだにこのリンク先様からぼくのブログに足を運んでくれる方がいらっしゃるのだが。
 バカを見に来たのかバカを見に来たのか。

 話ずれた。ぼくがGレコを批判するとしたら。

 その1つは、構想・本格スタートまでに時間がありすぎたせいか、ところどころに没設定の残滓があって、それがファンを惑わせることですね。
 
 代表例は、教皇様とノレドが同じナグ姓であることなんですが。

 初期設定では孫と祖父でも、それが物語に全く生かされず明示もされないなら、どちらかの名前は変えるべきだし、多くのファンが引っ掛かった会話シーンも削除すべきだと思うんですよね。

 ノイズでしかない。なのに、フィルムには残っている。
 ベルリとアイーダの姉弟問題も、この類はあり得るかもと思っています。

 もし普通に姉弟なら、映画版があるなら例の写真を直して欲しいな、と思います。
 
 ヒーローとヒロインに恋愛要素がないのはツマラナイし、かと言って尺が限られた映画で「2人の続きが、知りたい」いやそれよりも「青空をー越えてー」の方が的確か、そんな恋愛を・メインテーマならともかく添え物としては扱えないと思うので、ワンチャンスないかなあ。
 アイーダとベルリが他人で結ばれる展開。

富野を知るにはこれを買え


 もしよろしければ、下のブログ村のバナーをクリックしてください。作者のモチベーションがあがったります。
にほんブログ村 アニメブログへ
シャア・アズナブルぴあ (ぴあMOOK)

シャア・アズナブルぴあ (ぴあMOOK)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ぴあ
  • 発売日: 2016/05/13
  • メディア: ムック
機動戦士ガンダム アグレッサー 4 (少年サンデーコミックススペシャル)

機動戦士ガンダム アグレッサー 4 (少年サンデーコミックススペシャル)

  • 作者: 万乗 大智
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2016/05/18
  • メディア: コミック
機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト (12) (カドカワコミックス・エース)

機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト (12) (カドカワコミックス・エース)

  • 作者: 長谷川 裕一
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2016/05/21
  • メディア: コミック
新装版 新武者ガンダム 七人の超将軍 (KCデラックス コミッククリエイト)

新装版 新武者ガンダム 七人の超将軍 (KCデラックス コミッククリエイト)

  • 作者: 神田 正宏
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2016/05/23
  • メディア: コミック
(仮)FW GUNDAM CONVERGE EX13 フルアーマーガンダム  1個入 食玩・ガム (機動戦士ガンダム)

(仮)FW GUNDAM CONVERGE EX13 フルアーマーガンダム 1個入 食玩・ガム (機動戦士ガンダム)

  • 出版社/メーカー: バンダイ
  • メディア: おもちゃ&ホビー
機動戦士ガンダムMachine Head 10個入 食玩・ガム (機動戦士ガンダム)

機動戦士ガンダムMachine Head 10個入 食玩・ガム (機動戦士ガンダム)

  • 出版社/メーカー: バンダイ
  • メディア: おもちゃ&ホビー

nice!(0)  コメント(5)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アニメ

nice! 0

コメント 5

ken46

はじめまして。ブログ楽しく拝読させていただいております。
虹彩についてなのですが、以前調べたところ親兄弟は完全に一致しないまでもよく似た網膜パターンになるようです。観測側も被観測側も移動していて、しかもあの距離からの照合なので、ベルリとアイーダのアイリスサインが同一と出てしまうのも違和感はないように思います。
また、本文中に出てきた「例のペンダント」とはどちらのことを指すのでしょうか。Gメタル(レイハントンの家紋の形をした金色のメディア)とは別のものでしょうか。
長文失礼致しました。
by ken46 (2016-05-19 02:57) 

ken46

たびたび失礼します。
虹彩について調べ直したところ、「遺伝的影響がほぼない」という先ほどのコメントの主張の根拠にした情報と正反対の記述も確認しました。どちらもネットのソースであるので、より正確な情報を探す必要があるようです。失礼致しました。
by ken46 (2016-05-19 03:25) 

坂井哲也

ken46さん、コメントありがとうございます。

アイリスサインについては、移動中による誤差は考えていませんでした。

ペンダントは分かりづらくてすみません、Gメタルのことです。書いている途中に「Gメタル」の名前を失念してしまったのですが、書いている勢いを消したくなかったので「ペンダント」にしたのでした…
by 坂井哲也 (2016-05-19 11:03) 

ken46

坂井哲也様
コメントへの返信ありがとうございます。
Gメタルについてなのですが、ベルリは1話ラスト、アイーダは4話内の回想シーンにて、Gセルフに始めて乗った際コックピットの機器からGメタルが排出されそれを受け取るというシーンがありますので、幼少の頃に受け取ったということにはならないように思うのですが。
長文を何度も投稿して申し訳ありません。それでは失礼致します。
by ken46 (2016-05-19 12:00) 

坂井哲也

ご指摘ありがとうございます。助かります。
キレイサッパリ忘れていました(笑)。

本文の中に訂正入れておきました。
by 坂井哲也 (2016-05-19 12:57) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この記事のトラックバックURL:
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。