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ユネスコ記憶遺産地域委、日本初参加へ 「南京」登録を教訓に審査関与

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ユネスコ記憶遺産地域委、日本初参加へ 「南京」登録を教訓に審査関与

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)記憶遺産に中国が申請した「南京大虐殺文書」が一方的に登録された問題で、日本ユネスコ国内委員会が、ベトナム・フエで今月18~20日に開かれる記憶遺産アジア太平洋地域委員会の総会に日本人専門家らの派遣を決めたことが11日、分かった。日本の正式参加は1998年の同地域委設立以来、初めて。

 派遣される専門家は、国内の記憶遺産選考委員会委員を務めている芳賀満・東北大教授、松田陽・東大大学院准教授の2人と、図書館学が専門の古賀崇・天理大准教授の計3人。他に文部科学省と外務省、国立公文書館の職員も出席し、議論に参加する。

 記憶遺産の登録は、国際諮問委員会(IAC)が非公開で審査し登録勧告した案件を、ユネスコ事務局長が追認する仕組み。「南京」登録をめぐって審査過程の密室性が浮き彫りとなり、審査部門に日本人がいないことも課題となった。このため、馳浩文科相が昨年11月、ユネスコのボコバ事務局長に登録手続きの透明化などの制度改革を提案していた。

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