カナダのバンクーバーで5月3日に原爆詩と福島の詩の朗読会「The Second Movement in Canada」(カナダにおける「第二楽章」)を開いた俳優の吉永小百合さんと音楽家の坂本龍一さん。2人は朗読会翌日の4日、ブリティッシュコロンビア大学(UBC)内にある人類学博物館で、朝日新聞のインタビューに応じました。前後編でお送りします。
■坂本さん「状況は悪くなっている」
――昨日の朗読会は海外で2回目でした。前回の英オックスフォード(2011年)と今回のバンクーバーとで、違いは感じましたか。
吉永 とても違うように感じましたね。オックスフォードはオックスフォードの格式みたいなものの中で、教会で非常に静かに進められたコンサート・朗読会だったと思います。今回は学生さんたちが全面的に参加して、みんなで作り上げていくという雰囲気が強く出ていたように思いました。
坂本 吉永さんの言った通りです。前回とは4年ぐらいの開きがあるわけで、ぼくたちの気持ちが少し違っている。それは、福島原発事故をめぐる状況に加えて、いまの日本社会をめぐる状況です。この3~4年でずいぶん変わってきましたので、ぼくの気持ちはずいぶん違っていましたね。
――前回は3・11から時間がたっていない時でした。それから5年。あまり変わらないという状況がありますよね。
坂本 変わらないというより、悪くなっている。
――朗読会に込める思いは、前回よりも厳しくなっているということですか。
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