HOYAが分配可能額を超えて自己株式取得をしたそうです。東証一部上場の優良企業らしくないミスといえそうですね。記事では,
同社は「故意性はないが、ガバナンスが不十分だったため生じたミスとして深く反省している」と説明した。ただ、自社株取得のプロセス自体は適正で有効性はあると判断し「買いすぎた自社株を売却する必要はないと考えている」という。
とあります。同社のHPによると,当該自己株式取得は投資一任契約に基づく市場買い付けの方法によるものだったとのことですので,元に戻すわけにはいかないですね。会社法では自己株式をサッサと売却することもできません。しかしそうすると,会社法462条に基づいて業務執行者が違法に取得した分の自己株式の帳簿価額分(超過額ではなく取得した全額なので約300億円)の支払い義務を負うことになるのでしょうか
実は以前にも上場会社で類似の事件がありました。いまは上場廃止されている日本オフィス・システムという会社です(適時開示は財源規制違反自己株式取得・日本オフィスシステム.pdf)。この会社の場合は,(なにかとこのサイトで問題にしている
当社は、直ちに当社株式をご提供頂いた当該株主様に対し、当社から自己株式を当該株主様に返還することと引き換えに会社法第462 条(剰余金の配当等に関する責任)第1項に基づく譲渡代金全額の返還の申し入れを行い、自己株式取得以前の状態に復元することで合意いたしました。復元の具体的な方法として、株式と譲渡代金のそれぞれの返還については、市場取引にて再度行う必要はなく、市場を経由しない相対取引により実施いたします。
特定の株主からの取得と明言しているあたり立派ですが,しかし,いずれにしても「特定の株主」を明示しなくてよいというのは,やはりどこか不透明感がぬぐえないですよね⤵