「あべのハルカス近鉄本店」臨時休業へ
日本一高いビル「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区)に入居する百貨店「あべのハルカス近鉄本店」は主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)が開催される26、27日、テロ警戒のため臨時休業する。サミット主会場の志摩観光ホテル(三重県志摩市)から直線距離で約130キロ離れているが、同ホテルが近鉄グループのため、「大阪を代表する大規模施設」として特に厳しい対応を決めた。
近鉄グループホールディングスなどによると、同本店の臨時休業は2013年6月の開業以来初。ビルに出入りする人の約9割に当たる1日平均約9万人が利用しており、「ターゲットになり得る」と判断した。展望台などビル内の他施設は通常営業するが、不審者への手荷物検査なども想定している。
近鉄グループの水族館「海遊館」(大阪市港区)、近鉄百貨店の本店以外でも警戒を強めて通常営業する。近畿日本鉄道では17日から、特急列車を中心に車内巡回の社員を配置。始発前に回送列車を走らせ、線路の安全を点検している。また、主要駅ではコインロッカーの使用を停止したり、ゴミ箱を一部撤去するなどしている。【土本匡孝、小坂剛志】