横須賀の「海軍料亭」 火事で貴重な資料焼失か

横須賀の「海軍料亭」 火事で貴重な資料焼失か
歴代の海軍の幹部らが利用した神奈川県横須賀市の老舗の料亭「小松」が全焼した火事で、料亭に所蔵されていた幹部らの直筆の書などの貴重な資料の多くが焼失したとみられることが、消防などへの取材で分かり、惜しむ声が相次いでいます。
今月16日、横須賀市にある料亭「小松」から火が出て、木造2階建ての店舗が全焼しました。
警察と消防は18日、現場検証を行い、1階の客室の一部が激しく燃えていたということです。
「小松」は明治18年に創業し、東郷平八郎や山本五十六など歴代の海軍の幹部らがよく利用していたことから「海軍料亭」とも呼ばれ、貴重な直筆の書なども展示されていました。
消防や料亭の関係者によりますと、これまでに焼け跡からは、これらの所蔵品は見つかっていないということで、多くが焼失したとみられることが分かりました。
「小松」を利用していた人たちの間からは惜しむ声が相次いでいて、およそ60年にわたって利用していたという防衛大学校の元教授、平間洋一さんは「貴重な資料を一度に見ることができる場所が被害に遭い、大きな損失ですが、ぜひ復活してほしい」と話していました。