急逝した米人気ミュージシャン、プリンスが遺した未発表曲に注目が集まっている。数千曲はあるともいわれ、出せばヒットするのは確実だ。ただプリンス自身は死後の活動方針を示していたわけではない。自らの楽曲が不本意な形で発表されるのを嫌ってレコード会社と対立したことでも知られる「殿下」。天才の遺産は生かされるのか、それとも埋もれ行くのか。
プリンスは、アルバムとシングルを合わせて世界で1億枚以上を売り上げたとされる。ヒットチャートを調査する米バズアングルミュージックによると、プリンスが亡くなった4月21日、米国ではアルバム23万枚とシングル100万枚が、たった1日で売れた。
プリンスは1978年に19歳でデビューし、57歳で亡くなるまでスタジオアルバムを39作発表した多作な音楽家だ。さらにミネソタ州ミネアポリスにある自宅兼スタジオ「ペイズリー・パーク」の地下金庫室に数千曲の未発表曲が保管されている、と米CNN(電子版)は伝えている。
2012年に動画投稿サイト「YouTube」でプリンスは、「金庫室の中の良いものすべて」を公開すると約束していたが、果たせなくなった。未発表曲の保存形態は楽譜なのかデータなのか、演奏の録音なのかは謎だ。
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