ママが見えないと号泣!生後7ヶ月、「後追い」が始まった
「お母さん、ぼくが生まれてごめんなさい」脳性マヒの康文さんが書いた希望の詩(3ページ目)
個性と自己肯定感 自己肯定感・自己効力感 子どもの成長・発達 子育て・育児 知的障害 発達障害・発達の遅れ 子育ての悩み
育休中の教員であり、自閉っ子の親である私が、ある日手にとった本。「お母さん、ぼくが生まれてごめんなさい」図書館の払い下げコーナーに置いてあったものです。昭和50年に、15歳という若さで亡くなった康文さん。40年以上の時を経てもなお、康文さんが私たちに語りかけてくるものとは何なのか。私にとってのそれは、「希望のメッセージ」であるのだというお話です。
復刊に至るエピソード 時を超えて届く、康文さんの思い。
それから、時が経ち、人々の記憶は徐々に薄れていきました。
私が図書館の払い下げコーナーで手に取った、1978年に出版された向野先生の書かれた本は、そのときすでに、絶版されていたものでした。けれど、そのような時の隔たりを経てなお、康文さんの「伝えたい」という思いは、力強く人々の中に息づいていたのです。
私が再び手にした、2002年に復刊された「お母さん、ぼくが生まれて ごめんなさい」。復刊のきっかけは、新聞に寄せられた、読者からのある投書だったそうです。
(以下、復刊に至るまで からの抜粋)
「母への感謝を綴った詩に涙」
美術館なんて趣味に合わないし、書道なんてつまらない」という女子高生の一団の言葉が、美術館でボランティア監視員をしていた私の耳に入り、思わず口にしました。「あそこにお母さんのことを書いた書があるの。お願いだからあの作品だけは読んでいって」と。
女子高生たちは不承不承、私の指した書を鑑賞しました。すると一人がすすり泣き、そこにいた生徒全員が耐え切れずに、泣きだしたのです。
その書は、生まれたときから母に抱かれ背負われてきた脳性マヒの人が、世間の目を払いのけて育ててくださった、強いお母さんへの感謝の気持ちを綴った詩でした。「今の健康と幸福を忘れていました」と女子高生たちは話し、引率の先生方の目もうるんでいました。
この文中の、「お母さんのことを書いた書」というのが、康文さんの「ごめんなさいね おかあさん」だったのです。そして、この投書に対して、「どんな詩なのか読みたい」という読者からの声が多く寄せられ、それが復刊のきっかけになったそうです。
私が康文さんから受け取った、希望のメッセージ。
康文さんからのメッセージをしっかりと受け取ることができた今、私は確信を持って思っています。
「全ての人には、その人特有の輝きがあり、それは特別な人に限られたものではない。」
全ての人。それは、障害のある人も、重い障害を抱えておられる人も。この地球に生きる、すべての人にその輝きがあるのだと。そしてまた、どんなにこの世界が困難に満ちて見えたとしても、「この世界は、生きるに値する。」と。
世界を変えることなんてできないってあきらめてしまうのではなく、より良い世界を創っていけるという希望をもって、康文さんのように力強く生きていきたいと私は思っています。
康文さんが私に与えてくれた、希望のメッセージを胸に!
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