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「桑名コミュニケ」発表

討議の成果発表を終え、安倍昭恵首相夫人(2列目左から4人目)らと記念写真に収まる参加者たち=三重県桑名市のホテル花水木で2016年4月26日、大竹禎之撮影

 主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に先立つ関連行事として三重県桑名市を主会場に開かれているジュニア・サミットは26日、環境問題などに関する討議の成果をまとめた「桑名ジュニア・コミュニケ」を発表した。参加する主要7カ国(G7)の若者代表28人は同県での日程を終えて上京し、28日の最終日までに安倍晋三首相に手渡す予定。

     コミュニケは、気候変動▽経済格差▽人材育成▽ジェンダー−−の四つの世界的課題について、問題点や解決策などを提言した。

     気候変動については、化石燃料の消費による地球温暖化が、経済や生態系などにさまざまな悪影響を与えているとし、G7各国に化石燃料の炭素含有量に応じた「炭素税」を導入することなどを求めた。経済格差では、世界規模での富の集中が政治不信や過剰なナショナリズムへの傾倒につながっているとし、汚職や租税回避による経済損失の問題についても言及した。

     人材育成では、先進国と新興国の学校間の連携強化などを提案。ジェンダー問題では、職場の男女格差の度合いや働きやすさを査定し、社会に公表するシステムの導入を提言するなどした。

     ジュニア・サミットは「次世代につなぐ地球〜環境と持続可能な社会」をテーマに、22日から討議や視察を行ってきた。フランス代表のケンジ・ニコロさん(17)は「各国から多様な考えを持つ若者が集まり、世界を変える可能性を感じた」と話した。日本代表の東海高2年、上堀内陸王(かみほりうち・りくおう)さん(16)は「G7首脳が真剣にコミュニケを受け止め、若い世代の考えを踏まえて議論してほしい」と望んだ。【永野航太】

    桑名ジュニア・コミュニケ 骨子

    ・温暖化防止のため、G7各国での炭素税導入やCO2排出量取引促進を通じた脱炭素化に取り組む

    ・労働力のより開かれた国際移動を実現し、途上国への投資を促進して経済格差解消を図る。G7が反汚職や租税回避対策でリーダーシップを発揮する

    ・全ての子どもたちが教育を受けられるようにし、貧困や男女不平等などの負の連鎖を断ち切る

    ・女性の教育機会向上や男女格差をなくす職場環境の整備に、G7が責任を持って取り組む

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