アカペラを一生懸命練習していると、「ライブ」の出演機会を求めるようになるのは当然の流れでしょう。
「ライブ」に出演することは本当に楽しいですし、またグループが成長するために、本当に良い経験となります。
しかし、ライブに出演する際に、重要になってくるのが、「集客」ではないでしょうか?
もちろん、そのために、演奏の質を高めることは重要です。
しかし、同じ演奏の質を持っているグループ2つは『集客力』も同じである、とは必ずしもいえないでしょう。
今回はこの点を論じます。
沢山の方に観てもらいたいのに、どうしたらよいのか、わからない・・・・
結果、最近ではSNSに「このライブに来ていただける方はこちらまで!」と連絡先を書いてあるのを良く目にします。
しかし、その記事を初めて見た方が、それで本当にそのライブに来るでしょうか?
今回は、そんな「集客」に悩む方向けに、実際の集客コンサルティングでも使われる
「AISASの法則」をご紹介します。
※こちらの理論の前段階に、「AIDMAの法則」というものがございますが、「AISASの法則」がアカペラの現状に合いますので、こちらをご紹介します。
AISASの法則とは
「AISASの法則」とは、購買行動の流れを5つのステップに分け、その各ステップを順に進んでいくという前提で成り立っています。
「AISAS」というのは、ステップそれぞれの頭文字をとっています。
基本ステップが飛ばされることはありません。
※同時に満たされることはあります。
では、各ステップ名と具体例をご紹介致します。
※アカペラのライブやグループを例に説明しています。
Attention(認知・注意)
Twitterやサークルの例会での宣伝等からライブやグループの存在を「認知」する
Interest(興味・関心)
そのライブやグループを自分に関係あるものとして「興味・関心」をもつ
Search(検索)
そのライブやグループの情報を、「検索」する
Action(行動)
ライブチケット購入やライブへの参加という「行動」をする
ここが提供側の一つのゴールとなる
Share(共有)
ライブやグループの感想などを、ソーシャルメディア上で「共有」する
Actionまで到達するだけでなく、Shareの数を増やすことができれば、次のAttentionにまでつながります。
AISASの法則の応用
この理論を応用すると、次の2つを実現できれば必ず「集客」に成功します。
①Attentionを増やす
②各ステップを進みやすくする
①Attentionを増やす
(具体例)
・Twitter等、SNSを活用し、情報を拡散する
・積極的にイベントに参加する
・メンバーそれぞれが、個人で打ち上げや飲み会等に参加する
人間は知らないものに対して、興味を持つことすらできません。
まずは、沢山の人に知ってもらうことが重要です。
通常の活動に加え、上記のような宣伝活動ができると良いでしょう。
※アカペラハウスでも「アカペラ名鑑」というサービスで、登録いただいたアカペラグループを、Twitterにて宣伝させていただいております。
⇒登録はこちら
②各ステップを進みやすくする
下記のそれぞれのステップ移動をスムーズにする仕掛けをします。
②-1)Attention⇒Interest
②-2)Interest⇒Search
②-3)Search⇒Action
②-4)Action⇒Share
②-1)Attention⇒Interest
(具体例)
・Twitter等、SNSに載せる情報に、画像や動画を貼る
・イベント参加時に、観客を引き付けるパフォーマンスをする
②-2)Interest⇒Search
(具体例)
・YouTubeに動画をアップロードする
・インターネットにWEBページを作成する
②-3)Search⇒Action
(具体例)
・YouTubeの動画に、次のライブ情報やお問い合わせ先を記載する
・WEBページに次のライブ情報やお問い合わせ先を記載する
・問い合わせに直接対応する
・知ってくれている方々へ、直接ライブをご案内する
②-4)Action⇒Share
(具体例)
・実際のイベントで、写真を撮る場面を創る
・SNSで、出演者から投稿し、リツイートやシェアといった拡散を狙う
ここに載せているのはほんの一例でございます。
ただし、ここで1点注意があります。良く陥りがちな間違いに「ステップを飛ばしてしまう」ことがあります。
冒頭でお伝えした、SNSに「ライブに来てくださる方はこちらまで連絡ください」と書くことは、2つのステップを飛ばして
Attention⇒Action
を目的としていますが、初めて見た方がそれでライブに来る(Action)ことは難しいです。
人間は興味のないことに行動することはありません。
その字数を使って
AttentionからInterestにつながる情報を記載する方が良い
でしょう。
中には、すでにライブやイベントへの関心度合いも高く、ライブ情報を伝えるだけで来てくれる人もいるよ!という方もいらっしゃると思います。
しかし、以前から、そのライブやグループに興味を持っている方は、「こちらまで連絡ください」と書いていなくても連絡してくださいます。
また、既に認知があるとはいえ、次のライブは前回のライブとどんな違いがあるのだろうかといった情報の方が必要性が高いです。
「集客」について少し理論からご紹介させていただきました。
SNSを集客のツールに使うことは重要ですが、目的と手段を間違うと無意味になります。
誤解をしていただきたくないのは、ライブの宣伝にSNSを使うな!ということではない点です。
SNSは、沢山の方の目に触れる可能性が高いため、Attentionの数は増やすことには強いですが、SerchからActionへのステップ向上は不向きです。
手軽ではありますが、使い方にはご注意くださいませ。