「高圧的な上司」というエントリーを拝読しました。
ご本人も書かれているとおり、話としてはよくあることだと思います。
でも、この当事者になると、精神的にきついのですよねぇ。
以下、体験談も含めて私なりの考えを記したいと思います。
高圧的な上司
エントリーから、この上司の問題点を要約すると
- 指示内容がコロコロ変わり、そのたびに仕事が増える。出来上がったものに「違う」とやり直しを命じられる
- 指示の有無は自分の都合の良いように解釈しており、質問すると機嫌が悪くなる
- 自分のミスは認めず、折れない。自分の仕事が詰まってくると、八つ当たりする
- 思考の強制や人格否定スレスレの発言をする
となります。
ハラスメントというほど酷くはないけれど、問題が多く、部下としてはたまらないですよね。
なぜ、こういう態度なのかを考えてみる
ケースは少し違いますが、下記エントリーで登場するかつての私の上司と似ているようです。
報連相のお作法 その2 こんな失敗をしました・・・。 - ちょっと自由に生きるコツ
(このケースでは、ほぼ全面的に私に非があるのですが・・・)
この上司も、
- 指示することがコロコロ変わり、アウトプットに「OK」を出さない
- 質問したり、意見を言うと逆ギレし、「YES」というまで議論をふっかけてくる
といった感じでした。
当時、いろいろと軋轢があり、とてもしんどかったのですが、あるタイミングで、「なぜ、そういう態度に出るのか」考えたのですね。
結果、
- 根がまじめで、良いアウトプットを出したいと考えている
- 頭はよく、考えながら行動するタイプであった
- エリートとして、自分の評価を人一倍気にしていた
- プライドが高く、「すごい」と言われたい一方、否定されることを極度に嫌っていた
からではないかと思い至りました。
これを、信頼できる先輩に確認したところ、
「俺もそういう人間だと思う」
との答えとともに、
「であるにも関わらず、お前は逆撫でするようなことばっかり、していないか?」
と言われました。
エントリーを読むと、記事主さんは、我慢しながら従順に対応されているようですが、私は面と向かって、歯向かうことが多かったので。
幸いにも、その上司は、人間は悪い人ではなかったので、私は飛ばされずに済みましたが・・・。
記事主さんの上司も、おそらく、
- 考えながら行動するタイプ
- 優柔不断
- プライドが高い反面、気が小さい
のではないかと推察します。
なので、自分より立場の弱い人には高圧的に出ているのだろうと思います。
こうしてみたら、どうだろうか?
すでに実行されているかもしれませんが、以下のことを試してみてはどうでしょうか?
先輩や同僚に聞いてみる
他の同僚の人たちも、同じような目にあっていると思うのですが、中にはうまく対応している人もいるでしょう。
可能であれば、「どうすれば良いか」を、その人に聞いてみればよいと思います。
そこに、良い対応法があれば、マネをするといいですよね。
もしかしたら、「あきらめて、黙って言うことを聞いている」との答えしかないかもしれません。
その際は、「本当にそれでいいと思っているか」確認し、YESであれば、どうやって心の折り合いを付けているかを聞く。
NOであれば、その人と共闘できるかもしれません。
(これは相手を見極めてからでないと、後で大変なことになるかもしれませんので、慎重に行ってください)
いずれにせよ、自分ひとりだけで抱え込まず、他の人に状況を知ってもらうことが大切だと思います。
指示の受け答えを変えてみる
記事本文からは、「作業レベルの指示出し」しかされていないように読み取れるのですが、そうであれば「作業手順」の質問ではなく、「作業の目的や意味」を確認するようにしたらどうでしょうか?
指示を出す側にありがちなこととして、
- 出てきたモノを見てから判断したい
- 思いつきを口に出してしまう
- 指示に基づく作業のボリュームが分かっていない
ことがあります。
指示の重みを理解せず、つい適当に言ってしまうということですね。
そこで、指示そのものに対してではなく、指示されたことの目的や意味を尋ねる、もしくは、「自分はこう理解しているがそれで良いか」を確認するのです。
すると、「どうだったっけ?」と立ち止まり、その指示に妥当性があるかを考え直すかもしれないのです。
そして、上司からの返答は、
「目的はこういうもの。だから、この作業が必要。でも・・・、こういうやり方もあるかな」
と言う風に、それまでよりは、深みのあるものに変わるはずです。
「対立」しないように注意
この受け答えで最も重要なことは、「対立」しないことです。
上司の言うことは、とりあえず全面的に受け入れるスタンスで聞くのです。
その際、「さすが」「すごい」といったホメ言葉を挟むと、とても効果的です。
でも、今更言いにくいということであれば、「なるほど」とか「そういう考えだったんですね。気づきませんでした」と自分を下にする言葉を発すればよいと思います。
また、上司が言っていることに納得ができない場合は、否定するのではなく、自分の考えを述べたうえで、質問形式で意見を求めるとよいでしょう。
「今のお話を伺ってふと思ったのですが、例えば、こうしたらどうなるのでしょうか?」
この聞き方だと、上司の考えをさらに引き出せますし、場合によっては、上司に「自分がアイデアを出した」と勘違いをさせてあげられます。
これは、上司に手柄を与えてあげることとなり、関係改善の一歩となります。
さらに高じれば、上司はあなたと仕事の話をしたがるようになると思います。
一番まずい受け答え
一番まずいのは、
「以前、こうせよと指示されたからやったのに。何がダメなんですか?」
という言い方ですね。
これは、相手にとっては責められているのと同じです。
プライドの高い上司が、部下からこのような物言いをされると、間違いなく「ブチッ」と切れますよ。
売り言葉に買い言葉で対立するだけ、まともな結論など出てこず、ただ、立場の弱い部下が責め立てられるしかないのです。
あえて背景を聞いてみると良い
この場合、
「以前、こうせよとおっしゃいましたが、何か状況が変わったのでしょうか?」
と、あえて背景を聞いてみるのです。
上司が適当に指示を出していたとしたら、納得できる回答は得られないでしょう。
それでも、
「あぁ、そうなんですか。(課長も)大変だったんですねぇ。では、私ももうひと頑張りします」
と、大人の対応をします。
これを繰り返すごとに、上司は責任を感じるようになり、コロコロと指示を変えたり、適当な指示だしをすることが少なくなるはずです。
このようなことを積み重ねていくと、やがて、上司の思考や言動パターンが見えるようになります。
すると、人間関係が良くなるか、少なくとも、今より悪くなることはありません。
そうなると、仕事の上で、どんどんと自分の意見を取り入れてもらうことができるのです。
すると、会社が楽しくなってくると思いますよ。
それでもダメなとき
あたまの堅い人(悪い人)や、不幸にも人間としてダメな人が上司だったら、上記のやり方でうまくいかないかもしれません。
こうなると、人間関係を何とかする云々以前の相手ですので、割り切った対応をするのがよいかもです。
その場合は、下記エントリーを参考にしてください。
該当する上司は、「タイプ4」になると思います。直属の上司への対応としては、かなりリスキーですので慎重に。
それでも、いよいよダメとなった場合の対処法はこちらです。
こちらも、あまり、おすすめしませんが・・・。
まとめ
職場における最も大切なことは、上司との関係性です。
これが、うまくいっていないと本当にストレスであり、一体、何のために働いているのかが分からなくなるくらい追い詰められます。
やはり、上司とできるだけ良い関係でありたいものですが、そのためには、部下から歩み寄るしかないと考えます。
具体的なやり方は、こちらのカテゴリーで紹介していますので、ご参考にしてください。
上司対応 カテゴリーの記事一覧 - ちょっと自由に生きるコツ
「高圧的な上司」の記事主さん、そして、このエントリーを読まれた方々の会社での生活が、少しでもよくなれば幸いです。
では、また。
・・・・・・・・・・・・・
こんなブログもやっています。良かったら見てください。
◆旅行やモノなどの雑記ブログ good place,thing,time
*本ブログ記事を徐々に移しています。
◆中高年登山初心者向けのブログ 中高年初心者が登山を楽しむブログ
*中高年におすすめする登山マンガ5作品をUPしました。