情状証人の佐々木氏「2回目はないと信じてます」証言終えると「親友」清原被告と握手

2016年5月18日6時0分  スポーツ報知
  • 清原被告の初公判後、記者の質問に答える情状証人の佐々木主浩氏

 17日に東京地裁で開かれた清原和博被告の初公判で弁護側の情状証人として野球評論家の佐々木主浩氏(48)が出廷した。佐々木氏は清原被告が見つめる法廷で「2回目はないと信じています」と親友の更生を願った。高校時代から30年来の親交があり、周囲から孤立した親友のために証言台に立った。今後の支援について「友人らと相談して、野球に関わってほしい」と述べ、更生プランとして「少年野球やボランティアの実施」を明かした。

 事件の一部始終を確認するために、佐々木氏は午後1時半の開廷から紺色のスーツ姿で、傍聴席の後方で裁判の様子をじっと見守った。40分すぎ。裁判官に一礼して証言台に座り、約20分間、弁護人と検察官らの質問に答えた。なぜ証人出廷を引き受けたのかと問われると、「親友だからです。即決でした」。隣で聞く清原被告を勇気づけるように強い思いをにじませた。

 被告を擁護するために出廷する情状証人。証言台に立ったのは、友情の証しだった。弁護士に「(被告に対して)薬物疑惑が出ましたが、付き合いを続けたのはなぜですか」と問われると「信じているからです」ときっぱり。さらに「どうしてそんなに信じるのか」と追及されると「昔から彼を見ていて、親友だと思っているからです」と答えた。

 佐々木氏は清原被告とは同学年で、東北高(宮城)2年の夏から出場した甲子園で知り合った。PL学園高(大阪)で1年夏から連続出場した清原被告を「親友でライバル」と呼び、プロ入り後も友情は続いた。米球界から復帰後の2005年、引退を決めた佐々木氏は、最後の打者に清原被告を指名。故郷の仙台の巨人戦で空振り三振に斬った。

 14年3月の薬物疑惑報道以来、妻子も友人も清原被告のもとから去っていったが佐々木氏は違った。保釈後、被告と会っていないが電話連絡したと話し、「『ごめんなさい』『すまない』と暗い声だった。でも声が聞けて安心した」と語った。証人出廷については、清原被告の弁護士から直接要請されたと明かした。「僕のイメージを考えてくれた周囲からは反対された」というが、「僕は話したい」と意志を曲げなかったという。

 清原被告が薬物依存から脱却するために友が示した更生の道は、やはり野球だった。弁護人から「今後も応援したいという人は野球界にいますか」と問われると、「います」と断言。名前は控えたが、「先輩、後輩、同級生と話しています。彼は一生野球人ですので、何かしら野球に関わってほしい」とすでに野球関係者の中で支援の輪が広がっていることを明かした。一緒に野球教室やボランティアを行う更生プランを明かしたが、最後まで具体的な支援策は示せなかった。

 「被告が再び(覚醒剤を)やったらどうしますか」と聞かれ、「2回目はないと信じています」と力強く答えた佐々木氏を見て、小さく肩を震わせた清原被告。証言を終え退廷の際に2人はがっちりと握手し、初めて視線を合わせた。

 逮捕された際に「ぶん殴ってやりたい」と怒りをあらわにした佐々木氏だが、閉廷後、法廷で終始涙する清原被告の姿を見て「相当反省している。事の大きさを考えたのでは。いつか2人でじっくり話し合いたいと思う」と振り返った。(江畑 康二郎)

 ◆情状証人 刑事事件の裁判で判決前に量刑を決めるため被告人を取り巻く事情などを述べるために出廷する証人のこと。弁護側の場合、被告人の家族や知人などが被告の人柄などを語り、寛大な処分を求め、検察側の場合は被害者や遺族が被害感情を強く訴え、厳罰を求めるケースが多い。

  • 楽天SocialNewsに投稿!
社会
報知ブログ(最新更新分)一覧へ
今日のスポーツ報知(東京版)