東京五輪“裏金”疑惑がヤバいことになってきた。招致委員会がシンガポールのコンサルティング会社「ブラック・タイディングス」に約2億2000万円を振り込んでいた問題だ。コンサル会社の代表イアン・タン氏から、国際オリンピック委員会の委員だったラミン・ディアク氏の息子にカネが渡った疑いがあるとして、仏検察が調べていて、日本でも、16日の衆院予算委員会で追及された。

 参考人として予算委に出席したJOCの竹田恒和会長はコンサル会社について「ペーパーカンパニーではない」などと主張したが、本当にきちんと調べたのか。欧米メディアによると、同社は明らかに“実体がない”。会社名の「ブラック・タイディングス」は、ヒンディー語で「黒いカネを洗浄する」という意味だ。本社はボロボロのアパートに置かれている。

 しかも、民進党の追及チームによるヒアリングで、JOCは「(コンサル会社は)現在、存続しておらず解散したと聞いている。シンガポールのことはよく分からない」「(仮に裏金に使われたとしたら、自分たちは)ダマされていて、被害者だ」とビックリの回答をした。代表のタン氏とも連絡が取れない状況だという。要はトンデモナイ会社と、訳も分からず契約していた可能性が極めて高いのだ。

■舛添都知事の“釈明”とソックリ

 今回の疑惑をめぐって、安倍政権やJOCの説明は“二転三転”してきた。疑惑発覚直後、馳文科相や遠藤五輪相は「そのような事実はない」と否定。その後、カネを振り込んだことを渋々認めた。しかも、コンサル会社との契約書や調査報告書が存在するにもかかわらず、JOCはいまだにそれを隠し通そうとしている。舛添都知事の“釈明”にソックリだ。そんなセコイ対応が通用するのか。元外交官の天木直人氏がこう言う。

「安倍政権やJOCの“知らぬ存ぜぬ”を、フランスの検察や世界の世論が許すわけがありません。五輪というのは、いわば“買収の歴史”です。なぜ、怪しいコンサル会社に巨額のおカネを振り込んだのか。『自分たちは知りません』というのは通用しない。今後、情報を出さないなど対応を誤れば、“五輪撤退”だってありえます」

 ケチがつきっぱなしの東京五輪。安倍首相は、いっそ自ら“返上”してはどうか。