石垣のいけない積み方、不良な石組みの状態について簡単にご紹介します。 |
毛抜き合端 |
合端の石面が少ししか接していないので、安定が悪い状態。 |
笑い合端 |
毛抜き合端と同様。但し、笑い目地とは違う。 |
あぶり |
面の方が控えよりも寸法が大きい。 あごだしや目違いがおこりやすい。 |
あごだし |
目違い (せり出し) |
目違い (こけ込み) |
つづみ胴 |
石の胴の中央部が、つづみのように中くびれになった もので、折れやすく水が溜まって石積みが乾きにくい。 |
鏡張り |
控えの小さい石を縦長にして据えたもの。 |
逆 石 |
石の胴長の大きいものを上石として 胴長の小さい下石の上に据えたもの。また、控えを上げて据えたもの。 |
稲妻目地 |
稲妻形に連続した目地。 |
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四つ目 |
十字形の目地。 |
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芋 串 |
等大の石を縦に積み重ねる。 |
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重 箱 |
等大の石を重箱のように重ねる。 |
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落とし込み |
下石の合端を上石が割り裂くように積んだもの。 |
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四ツ巻 |
一つの石の四方を囲んで積む。 |
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七ツ巻(右) 八ツ巻(左) |
七ツ巻は良。 八ツ巻は不良。 |
目通り |
目地が通った積み方。 |
石垣、石積をできるだけ理解したいという一念で書いておりますが、 参考文献、引用文献は下記の通りです。また以下の図書以外にも建築士会 などの会報等も参考にしています。 「石垣と石積壁」窪田祐 著(学芸出版社) 「石垣普請」北垣聰一郎 著(法政大学出版局) 「石垣」田淵実夫 著(法政大学出版局) 「日本名建築写真選集6 姫路城」解説 内藤昌(新潮社) |