「社会人2年目で年収1000万円を超えた私が考えるキャリア論」「年収1000万円超のキャリア論を一橋卒負け組が自省してみた」
両方拝読し、勝ち組・負け組両方の視点を知ることができ勉強になりました。
ならば私は「勝ち組でも負け組でもない普通の話をしたい」と思ったのですが、振り返ってみれば「レールに乗る以前」の状態で生活していることに気づきました。そもそも何の土俵にものぼっていないし、何度か死にかけたがまだ生きているため、今後も惰性で生きることにしました。
さてここでは、冒頭のお二方のキャリア論を読みながら「自分でその辺の瓦礫を拾ってレールにしてギリギリ走るキャリア」「瓦礫の一部が崩れそうだと思ったら、脱線する前に違う瓦礫と交換するキャリア」について考えてみたいと思います*1。
大学入学までにやること
・勉強してトップ大学に入る
・学部は純粋に興味があるものを選んでよい
私がやったこと(「やりたかった」のはシャイ丸さん一橋さんどちらも支持)・「トップ大学に入る」ことを目標に勉強しない
・自分の長所が活きる勉強と進路選びをする
・他の学校の人とつながりを持って情報収集につとめる(まず「大学の存在」を知る)・馬鹿は選べない進路も多いので、最もセコい選択をする
中学校(公立)まで:独学スキル・情報収集スキルを身につけたい
小学校(公立):半分病欠。血税にはただただ感謝中学校(公立):有名ヤンキー校。学級崩壊。毎日持ち物検査(刃物)
- 反社会的な生徒の多い学内では、相対的にテストの点数が良いだけでいじめの対象となる可能性がある*3。テストを邪魔する目的で延々椅子を蹴られる場合があるので、クッションや緩衝剤などの耐震装備を用意しておくと便利である*4。
- 「先生」も「警察」も誰も守ってくれない。複雑な力関係のもとこちらにまで冤罪の目が向けられるので自分の身を自分で守る方法を編み出そう。(例。先輩と仲良くなり根回しという形で間接的にいじめを抑圧する、おもしろい嫌味を言えるようになる、武道を習う、など)勉強以外の技能を一つは必死でマスターしておくと後々芸が身を助くこともある。
- 勉強面においては全然教科書が進まないので、諦めて独学スキルをマスターしたい。塾もないので頼れるのは自分だけである。今はネットで情報を得られるからがんばれ
高校(公立):他校の優秀な生徒から情報を聞き出そう
「満点or私立高校」
- なお、私の地元は男子校・女子高文化が残っているのだが、当時の進路状況はなかなか興味深かった。
男子校:浪人してもいいから東大をはじめとする旧帝大、有名国立大へ女子校:医大を滑ったりしない限り東大は避け、浪人はしない。有名私大へGO♪
- この違いは偏差値の差ではない。又聞き(友人の姉経由)で聞いたところ「結婚に差し支えるから」「大学名のせいで働きづらそうだから」この進路選択になっているとのこと。「東大(男並みの学歴…)」「浪人(年増…)」は嫁の貰い手が減るという伝説があるらしい。もし成績の良い女子高校生がこの記事を読んでいるなら、「結婚」を頭の片隅においておくのも悪くないだろう。女医さんはモテそう。あざとく生きましょう
大学卒業までにやること
- 今後の目標を立てるために活動する(これはシャイ丸さん、一橋さんと同意見。何をしたいのかは動いてみないとわからない。何でも挑戦、学生のうちにたくさん失敗して学ぶ)
- 単位の取り方を考え、最も効率よく、良い成績をとる
- 全力で遊び、自分の限界/キャラ/顔面のポジションを知る(女は)、なければ作る
学生の時はたくさん挫折を経験しておく
- 最低限の単位数で、安定して優秀な成績をとる(レベルを保つ)
- 卒業論文は、学生生活で最も重きを置いて取り組む(これは私の趣味。遊ぶとかでもいい)
- 就職先は、出来る限り努力して「自分一人でも食っていけるようなスキルorコネが手に入るところ」を選ぶ(就活生の選ぶ企業に左右されない)
- 最初の2年間は学科関係なく気になった講義をひたすら受けた。何となく興味のわく講義は大抵自分の考えと親和性が高いので、比較的楽に良い成績をとれるはずである
- 苦手かつ必修講義に関しては、教授に直接質問するか評価基準を噂で聞いてきた。あるいは先輩の昔の回答(優以上)を流してもらって勉強*5。→大学までは地道な努力が報われることもあるらしい
- 色々な分野の授業を横断的に受けると、色々な分野の学生にも出会うことになる。どこか違う大学にもぐってもいいから、そこで、自分よりはるかに頭の良い人にたくさん出会うことが大切だと思う。シャイ丸さんの仰るように最高学府の学生のレベルは青天井。この層に追いつこうとして追いつけなかったときに己のバカレベル=「身の程」を知ることができる
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挫折経験をしまくると、なんだかんだ学部一年次を終える頃には「この分野はまだ努力でなんとかなる余地があるかも」「これはごますり戦法で高下駄を履かせてもらうしかない」などという新たな切ない気づきを得た状態になる。辛いがプライドを棄てて生活しよう。でも上ばっかり見ていると首が痛くなる*6ので、たまには下を見ると首の負担が減る(比喩的な話)
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「この大学なんか違うな」とか思ったらさっさと仮面浪人でもして転学するか起業するか引き抜いてくれる会社に入れてもらったら良い。大学にとって学生はただの「お客様」なのでムダな出費は抑えたい
MARCHで何が悪い?
JDはアホみたいにモテる
Aさん「面接やったことあるけど、一応学歴は不問。頭の回転とかロジックとか説得力とか」Bさん「最後は顔採用もないことはない。全く同じレベルの人がいたら最後はそうなってしまう」Cさん「社内にはいろんな奴がおって当然ソリのあわない人と同じプロジェクト組まなあかんときもあるねん。スルースキル大事やで」Dさん「財閥系は学歴大事。女は一部除き腰掛けでオナシャス」
就職活動でしたこと
「使わざるを得ない環境に置かれると英語を自然と覚える」「女性は、結婚と出産で1度仕事への決心がゆらぐ。それをサポートする団体もある」「興味が出たものはその場で調べないとどんどん忘れる」「勉強だけに集中できる時間は、社会に出るとなかなかとれない」「今を大切に」
頭の悪い女の場合、顔がかなーーり大事やな!
*9友人「初任給が高い=会社と家の往復…じゃないかなあ。それでいいの?」私「私バカだし、哲学科だから仕方ないよ。数年働いて貯金して体を壊したら辞めようかな」友人「惰性で働くほうがラクだと思うけどね。あ、でもコンサルとして外部にコネをつくって転職、という手もあるね」私「それができたらいいなと思う。配属次第だけど…」
3年~卒業まで
就職課「内定はとれましたか」私「ええ、2年のときに…すみません黙ってて」
入社→配属(体験として)
研修
現場
- 研修も終わり現場へぶち込まれる。メンターと呼べる人はいなかった、あるいは複数いた。申し上げるのが遅くなりましたが私は資産管理系システムの複数の分野をまたいで配属されたのでした。一人の上司の靴を舐めておれば良いわけではない。風向きを読んで、真田丸にでもなった気持ちで動かねばならない。仕事自体はほぼ独力で頑張った。
- 「わからないこと」は周囲の誰かしらに聞けば教えてくれるが、全員忙しいのであらかじめこちらの意見を述べないと教えてくれない。 新卒ホヤホヤだけど出来る限り下調べをして、わかりにくい部分は簡易的な図を書いて説明するように努力した。質問するために準備時間をかけすぎることもあり、それは効率悪かったなと反省している
私「失礼します、ご相談がありまして…今よろしいですか?この作業工程について、既存の仕組みでは〇〇にタイムラグが出てしまうのが課題です。仮に△△の工程を外注すれば同時並行で〇〇が進みます。◎◎という会社(複数提案)を調べてみたのですが、いかがでしょう」
- 表計算ソフトの使い方を覚えた。むしろ先人の残したハイレベルな資料を読むために覚えざるを得なかった。「これが環境に身を置くということなのか」と納得した。職務内容上、簿記二級あたり、必要あらば一級も、それから財務諸表の読み方と演算を覚えた。資格をとる暇はなかった。私は段々その仕事がおもしろくなってきた。
- 配属先はなぜか人事だった。当時、テレビをつけると退職勧奨ニュースばっか。私もリストラ対象で飛ばされたのかなーと思ったが、給与のためなら我慢である
- それまでは家と会社の往復というか社内で粛々と仕事をしていたので、ラフな格好*11で出勤していた。しかし今後はいつ社外に出てもおかしくないので、OL♡みたいな服を買った
- 一ヶ月も経てば、複雑なボタンのついている電話もワンコールでとれるようになる。もちろん代表電話で「お電話ありがとうございます」。秘書さんが隣のブースにいるので門前の小僧、である
- 間接部門は慢性的な人不足であり近くにいれば受付にも出た。知らず知らずに笑顔を作れるようになり、PowerPointをマスターし、イベント会場設営や運営では想定外のことばかりに遭遇し、かりそめの臨機応変さが嫌でも身についた
- どうしようもやるせないときはユーモアで乗り切る
同僚「問い合わせ内容のレベルがわかる電話ならいいのにね」私「あらかじめ準備できるもんね。迷子電話がレベルMAXだよね」
社会人としてやるべきかも…と思ったこと
- 戦国武将を見習うなど、自分なりの処世術を駆使して世渡りする
- 哲学書を読まない
- 哲学書を買わない
- 哲学書を処分する
まとめ
- 大学というか学歴が全てではない。少々失敗したら専門学校に行っておけば技術もコネも資格も補える
- 自分にとって良いキャリアと世間のエリートコースは別だとわりきっておく
- 自分より色々な意味で優れている学生に会いにいって、身の程を知っておく
- 「会社」という組織で本当に働けるか、自分の心身と相談する
- 転職はより若いうちのほうが潰しがきくが、残せる実績とのバランスを見るべき
- 女性のキャリアはまだ男性より複雑だと思う。少しでもいいので実績を残しそこからコネをつくったり、「あれ発達障がいに心当たりあるなー」と思ったらどっかの福祉団体に相談したり、自分がどうしたいか考えたり、家族をつくるなら家族はどうしてほしいかなど、情報を集めつつそれに流されないように主体性をもって生活したい
- 疲れたら仕事をやめてもいい。その代わり当然、貯蓄とその後のコネをつくっておく。第二次流通ルートのしっかりしている高級品(時計ではオメガ<<<ロレックス)を所持し、質にでも入れてその間無職を満喫してもいいんじゃないですか*12
*1:我ながらひどい比喩だ……
*2:人種とか顔とか体とか血縁関係とかその他諸々自分でどうすることもできないもの
*3:少なくとも私はそうだったのと、学校は一つの社会であり、それに反抗する形でテストによる順位づけを嫌う生徒もいるからだ
*5:持ち込み可だったりするので、ある程度の準備がないと意味をなさない
*6:やりすぎはうつになる
*7:周囲の学生からは遊んでると思われるから注意してください
*8:ゴールドマンサックス証券
*9:他議題:「独身を生きるとは」「女の一生」「保険や金融機関で働く意義」「建前と本音の構築」
*10:テキストが少しずつ読めるようになってくると、巷に溢れかえる啓蒙書は全部過去の哲学者の二番、いや三番煎じ、もはや単なる情報商材に見えてくる。これは社会に出るにあたって非常に悪影響である。「今更アドラーが啓蒙書の類に…やっぱ資本主義ってアレ」なんて、会社の人には言えない
*11:古参の人はジャージに便所サンダルでも良い
*12:あくまで自己責任です