クローズアップ現代

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No.38032016年5月11日(水)放送
暴力から逃れられない ~密着・DV対策最前線~

暴力から逃れられない ~密着・DV対策最前線~

警視庁“DV対策チーム” 積極介入で命を守れ!

警視庁の人身安全対策チームです。
捜査員は、総勢170人余り。
初めて取材に入りました。

捜査員
「DVがあって通常逮捕しましたという連絡がありました。」

DVやストーカーなど、被害者の安全確保が必要な事件が発生すれば、都内全域に駆けつけます。
当事者の間に積極的に介入し、一歩踏み込んだ対策を取ろうという試みです。

この日は、夫からDVを受けたという20代の女性を保護しました。
はだしのまま、家から逃げ出してきた女性。
酒を飲んでいた夫に「帰宅時間が遅い」ととがめられ、激しい暴行を受けたといいます。

20代の女性
「もう怖くて怖くて、とりあえずここから逃げなきゃって。」

しかし、こうした深刻な暴力を受けているにもかかわらず、被害届を出さないケースが少なくありません。

捜査員
「あなた自身や子ども、親族、同僚等に対する殺人、傷害等、重大事案に発展するおそれがあります。
(被害届を出す)決意、協力をお願いしたい。」

捜査員は、被害届を出すよう強く促しました。

20代の女性
「どうしようかな。」

女性は、夫を事件の容疑者にすることをためらっていましたが、捜査員の説得を聞き入れました。

「今、容疑者が警察署に入ってきました。」

その日の深夜、夫は傷害の容疑で逮捕されました。 DV対策チームが特に力を入れているのは、被害者を加害者から引き離し、その後の安全も確保することです。

暴力を受けている20代の女性。
夫が逮捕されている間に、親族の家に逃がすことにしました。
捜査員が自宅まで同行し、着替えなど、身の回りの品を持ち出します。

20代の女性
「衣類と必要最低限の電化製品、パソコンくらいです。」

親族の家に送り届けた後も、再び危害が加えられないよう、警察官が定期的に連絡を取ることにしています。

警視庁 人身安全対策チーム 永野雅通対策官
「恋愛感情のもつれが後にエスカレートして、重大事件に発展している。
DV事案というのは最悪の場合は、死に至るケースもある。
危険な犯罪であるということを広めていく必要がある。」

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