議事録「異例」 付帯決議の動議提出者不明
中村剛参院事務総長は17日の参院予算委員会で、安全保障関連法を採決した昨年9月17日の参院平和安全法制特別委員会の議事録について、付帯決議の動議提出者が不明など異例な点が複数あったことを認めた。
民進党の福山哲郎氏が「誰が提案し、誰が賛成したか分からない付帯決議を掲載した例はあるか」とただしたのに対し、中村氏は「付帯決議の動議提出者が会議録上、明らかでない例は昨年9月17日のみだ」と答弁した。中村氏は、地方公聴会に派遣した委員による報告がないまま、公聴会の内容を議事録に掲載したことなども例がないと認めた。
福山氏は「議事録を精査し直すよう指示してほしい」と安倍晋三首相に求めたが、首相は「国会のことは国会に任せる」とかわした。昨年の特別委では与野党の委員がもみ合う中で与党が採決を強行し、混乱した。【松井豊】