よく考えたら、ニコニコ動画が出来て今年で10年だ。2009年に「2ちゃんねる10周年かー、よく続いたな」と思ったもんだが、ニコニコが10年続くなんて思いもしなかった。どうせ五年もせずに潰れると思ってたし、ニコニコが登場したのがついこないだのようで10年も経った気がしない。
ニコニコが出来た当時は高校生だった俺も、今では立派なアラサーだ。周りの同級生たちは次々歌ってみただの踊ってみただのゲーム実況だのニコ生だのやってたが、アラサーになった今はニコニコ動画の話題すらしなくなった。もうニコニコとか言ってる年齢じゃなくなった。
当時、俺はニワンゴという携帯向けメールサービスを愛用していて、ニワンゴから「ニコニコ動画(仮)という新サービスを始めるので、人数限定で会員を募集します」という知らせが来て早速登録した。
中には今までのフラッシュ黄金時代を凌駕する面白動画の山で、俺はすぐに虜になった。何語かわからない映画や音楽に空耳字幕を入れて、「斜め2ミリを凌駕する空耳の時代が来た!」と興奮すると共に、笑い転げた。まだYouTubeの動画に字幕をつけるだけのサービスだった。
あとは藤崎瑞希、PPパナップといった変人たちが謎の自撮り動画をあげていて、あまりの変人ぶりにくぎ付けだった。
俺のまわりのアンテナ張ってる友人四人も早速知ってて、毎日ニコニコ動画の話題で持ちきりだった。まあ、まだニコニコが出来たばかりなので独自の文化というより2ちゃんねる(特にVIP)や二次裏の文化直輸入といった感じだったが。
まだニコニコを知らないオタク仲間に勧めると、「ニコニコ動画?何それ?字幕?そんなの動画の邪魔になるだけじゃん?興味ないわ」との返事しか帰ってこなかったし、ネットなんてモバゲーとグリーしか見たことないようなヤンキーみたいのには「気持ち悪いオタクの変態サイト」とバカにされた。
当時は電車男ブームで世間にやっとアニメオタクや2ちゃんねるが認知され始めたばかりの頃で、ワイドショーでは相変わらずオタクは犯罪者予備軍として報じられ、オタクはヤンキーに徹底的に見下されていた、
まあ、わかる奴等だけで楽しんでりゃいいやと、俺らボンクラの秘密基地みたいになった。
しかし、それも長くは続かなかった。「歌ってみた」の台頭である。ニコニコができて半年くらいか。
それまでのオタクとは全く違う層が、急にかっこつけてアニソンを歌い出したのである。
まるで俺たちの秘密基地がヤンキーに見つかり、奪われたような気分だった。
それと同時に出てきた初音ミクも、気持ち悪い機械音が聞こえるだけで何が面白いのかさっぱりわからなかった。
流行ってる曲を調べようにも、歌ってみた踊ってみた初音ミクばかり出てきて、「素人の糞カラオケも気色悪い機械音も聴きたかねーんだよ!原曲ききてーんだよ!」ってなって、とうとう辛くなった。原曲すら捜すのに一苦労。
極めつけは、歌ってみたの連中がニコニコ5とかいう最高に気色悪いユニット組んで、そんなかのメンバーの女が自分の歌には絶賛コメントして、他人の歌にはボロクソに貶すコメントしてたのがバレたとかいう死ぬほどどうでもいい話題がニコニコを席巻した辺りで完全に興味を無くした。それからニコニコは見なくなった。ヤンキーしかいないから。
その頃になると、「ニコニコ?何それ?」って言ってた奴はニコニコ超おもしれー!みっくみく!とか言い出してるし、女子が歌ってみたとか初音ミクとかを聞き出したので死ぬほどアニメをバカにしてたヤンキーどもがモテようと必死にアニメ見たりアニソン聞き出したりして、掌返しだしてみんな死ねばいいのになーと思った。
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すると一斉に周りの同級生たちは歌ってみた踊ってみただゲーム実況ニコ生と次々に顔だしでやりはじめて、みなさん揃いも揃ってご尊顔をネットに晒すリスクも考えずにフルスイングで人生を溝に棄ててらっしゃる、と思ったもんだ。
当時女子高生だった友達も顔だしでニコ生を始めた。「特に面白い話する訳でもなく、ただ女の子の『服買った』『髪染めた』とかいうどうでもいい生活の報告してる様子を見る人間なんて、ストーカー予備軍のキチガイのオッサンしかいないんだからやめたほうがいいよ」と再三注意したのにも関わらず、「うちのリスナーはいい人しかいないから」と聞く耳持たず。脳内ではイケメンにチヤホヤされているビジョンが広がっているのだろう。
そのうちリスナーからツイッターやスカイプIDの開示を求められたので対応すると、頼んでもないのに自分の顔写メを送ってくる男殺到。デブ、ハゲ、オッサンの三拍子。中にはチンコ写メをいきなり送りつけてくるのもいた。
そして、メッセージの第一声は「会おう」「セックスしよう」「俺以外の男とやり取りは許さないからね」。リスナーのオッサンたちは、ニコ生の画面の中で喋る女子高生と付き合ってるつもりなのである。毎日ニコ生を見てやってるんだから、俺とデートしたりセックスしたりは当然のことだ。
よくニコニコで有名な女の子に彼氏がいたとか、ニコニコで知り合った男とセックスしたとかで炎上してたのは、そういうオッサンたちの「俺の女が寝とられた!」という嫉妬メンタルで叩いていたのである。
そういったナンパメッセージは、リスナーからだけではなく歌ってみたや踊ってみたで有名な男からも殺到した。雑誌で連載してたり、CDデビューしたような奴からも「俺に抱かれないか」みたいなくっせー口説き文句というか、おセックスのお誘いが来たようで
女子高生ちゃんは「あの憧れの○○さんからお誘いがきた!」と舞い上がっていたが、「お前所詮女子高生でクソガキなんだから好きなだけ玩ばれてすぐ捨てられるぞ、大人の男がまともに子供と付き合おうなんて死んでも思わないからな」と伝えたら、会うのを断念したようだ。
ニコニコで歌ったり踊ったりしてプロデビューする男も、所詮は女子高生とセックスすることしか頭にない訳だ。たまにそれで逮捕されるヤツもいるが、それは氷山の一角であって、ニコニコで歌ったり踊ったりする男はほぼ全員がニコニコでナンパした女子中高生とセックスする淫交ロリコン野郎だと思って間違いない。まさにオフパコ大会議である。
そんなこんなで、気がつくと「20代の3人に1人はニコニコを毎日見ている」「今の10代の学生は初音ミクとアニソンしか聴かない。J‐POPは聴かなくなった」とよく言われる時代になり、テレビのワイドショーではあれだけ異常者扱いしていたくせにオタクを好意的に扱うようになった。
外人が日本を誉めちぎるような番組では外人が日本のアイドルやアニメについて熱弁を振るっている。
若い奴とカラオケ行っても、ヤンキーみたいな奴ですらアニソンや初音ミクしか歌わなくなっているのには驚いた。あとはたまにゴールデンボンバーを初めとしたビジュアル系を唄うくらいだ。
今の若者にこれだけアニメを浸透させたのは、圧倒的にニコニコ動画の影響力が凄かったんだと思う。
まあ、俺は逆にそのせいで興味失せちゃったんだけど。
数年前まで韓国のアイドルのおっかけやって毎日韓国ドラマ見て、韓国人のイケメンと結婚したいとか言ってた女の子もニコニコのネトウヨプロパガンダ動画に感化されちゃって、あれだけ愛してたはずの韓国disを繰り返すようになった始末。
と思っていたのも2、3年前の話で、今はヒカキンをはじめとしたユーチューバーに客をごっそり持っていかれたんじゃないかなー。
年齢的なのもあるが、ニコニコに動画うpしてた連中はみんな上げなくなったし、見てすらないようだ。
ニコニコも10年を迎えて、新規客もそれほど居ず、もうピークはとうに杉田ようだ。
それとも今の小中高生も熱心にニコニコ見てるの?一部のオタクだけニコニコ見て、あとの普通の学生はYouTubeにツイキャスだと思うんだけど、どうかな。
俺もニコニコ開始直後から「MADだの空耳だの2chの寒いノリを持ち込むな」と思ってたよ。気が合うな。
俺の同僚もニコニコの話はしなくなっていったけど、カラオケ行くとそういう曲をどいつもこいつもピックアップするんで、 話しないけど見てる人はアラサーでもかなり多いだろうなあ...
10年経ってんのにいまだにまともにシークできないのはある意味すごい
つべもニコニコも結局、既存のMVや映画、アニメを丸々アップロードしたやつしか見てこなかった そんな俺は今、AbemaTV(とFRESH!)にハマってる。