取材から受けた会社の印象
「出版不況」というワードを耳にすることも多い中、出版流通を支援する同社の経営は大丈夫なのでしょうか。取材では、企業の安定性や将来性について率直に質問をぶつけてみました。すると、書籍流通の大手「日本出版販売株式会社」のグループ企業として海外向けに書籍を中心とした生活物資の販売サービスを展開しているため、国内の出版不況の影響を受けづらいのだと教えていただきました。
また、同社の取材で驚いたのは、プロモーションを目的とした出版流通を支援することが増えている、という話です。なんでも、売上をあげることではなく、全国の書店やコンビニなどに書籍を並べて人の目に触れることで第一の目的を果たしているケースが多いのだとか。クライアントにとってはコストをおさえながら全国的にプロモーションできると好評だと言います。出版流通代行会社として必要とされる立ち位置を築いている、と言えるでしょう。
この仕事のやりがい厳しさ
やりがい様々な業種のクライアントとの取引の中で、有名ブランドや大手企業の発行する出版物、商品の流通を手がけるチャンスが豊富です。流通戦略の提案だけでなく、商品企画アイデアそのものを提案することもあります。どこにどれだけ流通させるか、どれくらいの利益が見込めるのか、過去のデータを参考にしながら戦略を立てて、自らが手がけた書籍が全国の書店やコンビニに並んだときには大きな達成感があるでしょう。
厳しさ営業業務と平行して商品情報登録や請求書発行などの事務作業も発生します。正確さとシビアなスケジュール管理が求められます。月末月初など繁忙期には残業が続くことも。また、クライアントによっては根気強く交渉が必要な場合があります。
この仕事の向き不向き
向いている人「出版業界の仕事に興味がある方」「世間の流行に敏感な方」に向いています。また、資料作成などの事務処理も行いますので正確に作業できる方なら活躍できるでしょう。加えて、業界内にとどまらない様々なクライアントとの交渉ややりとりが多いので、好奇心旺盛な方に向いています。
向いていない人様々な相手先とやりとりや交渉が多いため、コミュニケーションが苦手な方には向いていません。また、主体的かつ積極的に行動することが求められる場面も少なくないため、"受け身"の姿勢の方には向かないでしょう。