押切もえ「山本周五郎賞」一歩及ばず…わずか0・5点差

2016年5月17日6時0分  スポーツ報知
  • 山本周五郎賞を惜しくも逃した押切もえ
  • 山本周五郎賞を受賞した湊かなえ

 「すぐれた物語性を有する新しい文芸作品」を対象とした「山本周五郎賞」の受賞作が16日、発表され、モデル・押切もえ(36)の連作短編集「永遠とは違う一日」(新潮社)は受賞を逃した。ノミネートは5作で、受賞作は湊かなえ氏(43)の「ユートピア」(集英社)。

 選考委員の佐々木譲氏によると「ユートピア」「永遠とは違う一日」と相場英雄氏の「ガラパゴス」の3作を対象に議論になり、最終的には「ユートピア」「永遠とは違う一日」の2作が残り、前者が6・5点、後者が6・0点。0・5点の僅差だった。

 佐々木氏は「押切さんは文芸の世界ではないところからやってきたが、非常にうまい。(芸能界の)内幕話をおしゃれに描いただけでなく、きちんとした文学で、巧緻に描写され、巧みな構成になっていた。大変なものだ」と評価。湊氏の作品とのダブル受賞も議論になったが、同賞がこれまでに同時受賞がないことなどから見送られた。

 山本周五郎賞は1988年に創設。受賞者には記念品と副賞100万円が贈呈される。

 押切もえ「最後まで候補に残ったと聞き、とても嬉しかったです。お褒めのお言葉に胸を打たれ、とても晴れやかな気持ちです。応援してくださった皆さん、本当にありがとうございます! これからも頑張りますね!」(ツイッターより)

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