日本航空学園・梅沢理事長、清原被告に更生施設用意

2016年5月17日5時0分  スポーツ報知
  • 清原容疑者の社会復帰についてインタビューに応じた梅沢理事長

 甲子園に春夏計6回出場した日本航空高(山梨県甲斐市)などを運営する学校法人「日本航空学園」の梅沢重雄理事長(63)が関係者を通じて、覚醒剤取締法違反(使用、所持など)に問われている清原和博被告(48)側に支援を申し入れたことが判明。梅沢氏は別荘や保養施設を用意しており、「清原さんが復帰する場所は野球界しかない」と今後も支援する意向を示した。

 梅沢氏は2年前から長野県内に高校中退者らのために教育施設の設置を進めている。保養所や別荘などが候補地でこれらの施設を清原被告の更生施設として使用してほしいと考えている。清原被告へこの計画を提案したのは3月の保釈後。関係者を通じて申し入れた。現時点で返答はないというが、施設候補地はいずれも東京から離れた郊外で「安心した生活が送れる」という。「本をたくさん読み、自分を見つめ直す時間が必要。その後は、子供たちに野球を教える。そして、チームを作って指導してほしい」と胸の内を明かした。

 2011年12月には東京都内の料亭で本人と会い、「幹部として来てほしい」と要請した。その時は色よい返事はなく、連絡は途絶えた。逮捕前から入れ墨姿の写真や暴力団関係者との交際も報じられた。それでも「野球で復活してほしい」という思いは変わっていないという。

 法務省の統計などによると、違法薬物で逮捕され、同じ事案で逮捕される割合は3割程度。梅沢氏は「清原さんの社会復帰の可能性は十分ある」と指摘する。そのためには何が必要か。「自分をもう一度見つめ直し、これまでの人間関係をいったん断ち切ることでしょう」と断言する。

 過去の人間関係を捨て去り、時間が経過すれば、「きっと野球の面白さを再確認できるはず」と確信している。13年からは、元プロ選手でも2回の研修と審査を通過すれば、学生野球の指導が可能となった。「最終的にはうちの高校で指導者として甲子園を目指す。『失敗した人間ほど人の痛みが分かるはず。どんなことがあっても、必ず野球界に戻って来てほしい』。失敗した人でも頑張れば成功できるということを世間に示すことができるはずです」。梅沢氏は誠実な証言を祈っていた。

 ◆梅沢 重雄(うめざわ・しげお)1952年10月10日、山梨県生まれ。63歳。明星大人文学部卒。75年、祖父、父が創設した日本航空学園に教諭として勤務。自衛隊の幹部候補生学校や米国を中心に高校・大学などを視察し独自の教育方針を確立。92年から同学園理事長に就任。

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