MGHによると今回の「利尿生殖器債権移植手術」では、ドナーと患者の血管や神経、尿道などを正しく接続し融合させることが必要で12時間もの大手術となりました。一時的な出血こそあったものの術後の経過は順調で、拒否反応や感染などもみられないとのことです。
マニング氏は「この成功を世界に知ってもらい、この種の移植に明るい希望を持ってもらいたい」と語ります。またドナーとなった人の遺族にも感謝の気持ちを表明しました。一方、ドナーの遺族は移植の橋渡しをした臓器バンクを通じ「マニング氏の手術成功を喜んでいます」との声明を発表しました。
今回のケースとは別に、昨年末の段階でワシントンDCのジョンズ・ホプキンス大学の医療チームが同様の障害を負った帰還兵に移植手術をする計画を発表していました。こちらの手術は早ければ今年初めにも実施される計画で、米国初の事例になるはずだったものの、帰還兵に対しまだ実績のない手術を施すことに米国政府が懸念を示したとされています。
ちなみに、今回のケースはドナーからの移植という格好でしたが、患者本人から採取した細胞をもとに新たな陰茎を培養する技術も研究が進められています。一方、英国では昨年、事故でほとんど失った陰茎を自身の組織で再形成し、さらに陰嚢裏に取り付けたボタンで伸張/収縮する機能まで搭載した男性が大きな反響を呼びました。
[Images : Massachusetts General Hospital /Johns Hopkins University By Jonathan Corum]