2016年5月17日04時22分
[オタワ 16日 ロイター] - カナダ銀行(中銀)が16日発表した分析によると、先進国の中銀のインフレ目標が2012年以降、概ね変更されていないことが明らかになった。
例外的なケースは日本で、日銀はこれまでに物価安定目標を1%から2%に引き上げ、他の先進国の目標と一致する水準に変更した。
カナダ中銀は5年ごとにインフレ目標の見直しを実施し、次回見直しは年内に行われる。現在のインフレ目標は1%と3%の中間である2%で、1995年以降同水準にとどまっている。ポロズ中銀総裁は、インフレ目標変更のハードルは高いと再三にわたり述べている。
カナダ中銀は分析のなかで、インフレ目標に概ね変更がない一方、各国の中銀は量的緩和やマイナス金利といった数多くのさまざまな緩和策を実施してきたことに言及。
さらに、中銀が注目するコアインフレ指標に関し、著しい変更はないものの、特定の単一の指標ではなく幅広い指標を見極める方向にシフトしてきたことについても指摘した。
コアインフレ指標は通常振れの大きなエネルギーと食品を除く消費者物価指数だが、カナダ中銀は振れの大きな8項目を除く数値をコアインフレ指標として注目している。
また、過去4年をみてみると、多くの金融政策報告の中で代替的なコアインフレ指標および、最近では基調インフレに関する言及があることが指摘された。
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