5月14日、映画「HK/変態仮面 アブノーマルクライシス」(以下、「アブノーマルクライシス」)の公開初日舞台あいさつが都内で行われ、変態仮面こと色丞狂介を演じる鈴木亮平さんをはじめ、ヒロイン役の清水富美加さん、ムロツヨシさんら出演陣と福田雄一監督が出演しました。
舞台あいさつは覆面ユニットCTSとゲストボーカルである南波志帆さんによる主題歌「WAVINESS feat.南波志帆」の生演奏からスタート。リズムに合わせスクリーンに大写しとなる“おいなりさん”に皆のテンションが高まります。
続いて出演者らと福田監督が登壇。変態仮面・鈴木さんは「普通のスーツで出てきてしまってすみません……」と恐縮気味にあいさつ。しかし、撮影のために鍛え上げ、現場にもトレーナーを同行させていたというたくましい身体はスーツ越しでもはっきり。客席には入場時に配られたパンティを被った正装(?)で臨んでいる方もおり、「僕も被ってくればよかったなあ(笑)」と場を和ませました。
一方、今作からの登場となる柳楽優弥さん。前作は自身も大好きな作品だとし、「“あんなこと”や“こんなこと”を今回しっかりやられてます。その辺り楽しみにしていただければと」とちょっとうれしそうにコメント。もはや“福田ワールドの体現者”とでも表現したいムロツヨシさん。終始切れ味のよいツッコミを繰り出し続け、客席はもちろん舞台上まで沸かせていました。
福田監督は無事に公開初日を迎えたことへのあいさつから始まり、「この2(アブノーマルクライシス)、ヒットしましたら3の前にまずアベンジャーズを挟みまして……という構想がこちらとしてはございます」と、いつもの福田節で会場を沸かせました。
撮影前、鈴木さんは福田監督から、「亮平、フラミンゴと社交ダンスの動きを完璧にしておいてくれ。(監督が)研究してきた中で“もっとも変態的”だ」と告げられたそう。鈴木さんはその後1カ月かけてフラミンゴと社交ダンスの動きをマスター、それらが存分に取り入れられていると力強く断言しました。
さらに、「ちょっとこっちいいですか柳楽さん」と隣に立っていた柳楽さんを呼び寄せ、同作中の戦闘シーンで取り入れた動きを再現。相手の頭をわしづかみにしつつも脚はフラミンゴ風で、柳楽さんの額からは「ゴッ」といい音が鳴り響きました。大丈夫なのかあれ……。
社交ダンスの動きは主に変態仮面の移動時に見られるそう。前作でも十分な変態機動でしたが、今回はより腰がクイックイツしながらにじり寄ってくる動きで、控えめに言って「ヤバいぞコイツ感」が増量しています。
変態仮面の演技の話となると急に早口になり一人でしゃべり続け、その動きを披露までしてしまう鈴木さん。変態を極めるための真摯(しんし)な姿勢が伝わってきました。
作中のヒロイン・姫野愛子役の清水さんは前作に引き続き出演。しかし清水さん、前作撮影後、福田監督作品の特徴である「ふざけたことを真面目にやる」ことへの理解が足りていなかったと後悔したそう。
だから、この3年間、福田監督作品とは何なのか、変態仮面という作品の面白さとはどういうものなのかを考えたとし、たどり着いた結論は、面白さは「真剣にやる」ことで正しく表現できるということだったと明かしました。
レーティングが前作のPG12指定からG(全年齢対象)になった同作。福田監督は小学生が友達同士で来れるような作品にしたいと前作撮影時から考えていたそうですが、映倫に脚本を提出したら「チンコという言葉が多すぎる!」とPG12指定から逃れられず、回数の問題かな? と考え、幾つかを「ティンコ」に変更してもダメだったことを明かします。
「今回は映画の中でチンコという言葉を1回しか言っていないです、しかもチンコじゃありませんよ、“ティンコ”です!」と福田監督。めでたく全年齢対象となりました。1回なら許されるのか。
鈴木さんによる締めのあいさつでは、歴史に刻まれるかもしれない名言が。原文のままどうぞ。
ヒーローってなんだ……って思ったときにスペルをよく見ると、“H(エッチ)”と“ERO(エロ)”なんです。エッチって変態って意味ですから、変態でエロを満たしているヒーローこそが本物のヒーローなんですよ。そう考えると変態仮面こそが本物のヒーローなのだ、と。本物のヒーローを見たいのなら、これを見ろ!
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