現在の世の中は、人間も物事も全て、常に相当早い速度で動き、進んでいます。そのハイスピード社会の一員として生存していく限りは、ある程度対応していく事も必要です。ITに関わる業界で生きている方は余計に、です。
ですが、「毎日情報収集をしていないと時代に取り残される」と不安にかられるばかりでは、精神衛生上よくありません。「最近、休息は取っているのにどうも疲れが取れない…」「疲労が相当溜まってきているかも」などと感じた際は、優先的に休養をとることが大切です。
特にやる気で満ち溢れていて勝気の強い努力型の人は、いざ困難に直面するとその壁を努力をして必ず超えようとしますが、あまりその無理を重ねると心や身体に様々な「拒否反応」が現れはじめます。
身体にあらわれる様々な拒否反応
体のだるさ、寝覚めの悪さなども、一つの「拒否反応」で心身からの警告です。それらの症状が出た場合、ストレスを過剰に受けて溜めすぎているのかもしれません。強く肩がこったり、頭が異常に重かったり、排便に関する悩みが出てくる(下痢や便秘を何度も繰り返す)、めまいといった症状も同様。
心や身体が発している警告に気がついたら、そのまま放置しておいては危険です。疲れたら休むという当たり前のことが、毎日を楽しく生きていくためには不可欠なのです。
現代社会病である「テクノストレス」が蔓延している
現在社会ではコンピューターやスマートフォンがすっかり普及し、「テクノストレス」で苦しむ人がどんどん増加しています。
このテクノストレスには「テクノ不安症」と「テクノ依存症」という種類が存在します。前者の「テクノ不安症」は一種のコンピューター不適応症。仕事上、コンピューターを使う事を毎日毎日強要されていると感じている人に見られ、ディスプレイに向かうだけでも異常な程の緊張をおばえてしまったり、頭痛や肩こり、腕の痛み、目の疲れや痛みなどの症状などを訴えたりします。
これは何もコンピューター嫌いの人だけに当てはまる話ではありません。問題なくそれらを使いこなし仕事をしている様に見える人でも、ノルマなどがきつく、それが理由でテクノ不安症になることがあります。また、コンピューターにのめりこむ「テクノ依存症」では、まったくそれらが気にならないかの様に夢中で仕事に打ちこむうちに、目の疲れや重い肩こりや腕の痛みが発生し、やがて深刻な事態におちいってしまいます。
人との付き合いが面倒になり、コンピューターの様な機械的な考えになる為に通常の日常会話も少なくなり、徐々に人間関係に支障をきたしていきます。テクノ依存症になってしまった本人には一切の自覚がなく、コンピュータから少しでも離れさせようとすると禁断症状を起こします。
テクノ依存症に陥りやすいタイプは人付き合いが元々苦手な人
「テクノ依存症」になる可能性が高いのは元々人付き合いがあまり得意でなく、一つの事にのめりこんでしまうタイプ、几帳面な人が多いといわれています。コンピューター相手なら操作した通り、意図した通りに動いてくれます。自分が望んだ答えを出してくれるので、自分が絶対的な”ご主人様”でいることが出来、権力欲が満たされるというわけです。
この時代、業種にもよりますがコンピューターを使わない職場と言うのは少ないのが現状。毎日毎日コンピューターの前に座っている方は、このような深刻な状況に陥らない為にも、疲れたら迷わず休養を取ることをお勧めします。
頑張り屋の貴方を突然襲う「バーンアウト」に要注意
なんとなく疲れて何もやる気が起こらないと言う時も休養をとり、しばらくなりゆきにまかせてみるといい結果が得られるもの。特に注意が必要なのは、高い理相と職業意識を持ち、まっすぐひたむきに仕事に打ちこんできたビジネスパーソン。酷い倦怠感や意欲の低下などを強く感じ出した時には、注意が必要です。
「バーンアウト(燃えつき症候群)」 に陥る事の無い様に常に気をつけなければいけません。このバーンアウトとは、欧米で医師や看護士(看護師)などの医療専門職に見られる健康障害として大きく注目されました。が、その後の調べで、裁判官や検事、教育従事者、弁護士などの職業にも多く見られる事がわかりました。
日本ではさらに幅広く、あらゆる専門職に見られます。強い責任感をもって、献身的に仕事にのめりこむ人たちが突然燃えっきた状態におちいります。激しい疲労感、冊力感をおばえ、仕事や人生にたいする迷いが生じはじめます。働く意欲を失い、悲観的なものの見方をするようになってしまうのです。
いきなり退職したり人が変わった様になってしまうバーンアウト
それまで毎日真剣に仕事に取り組んでいたのに、急に無責任で投げやりな態度で仕事に臨む様になってしまったり仕事を突然辞めてしまったりします。せっかく長年努力して築いた大事なキャリアを投げだしまうわけです。
バーンアウト症候群に陥っているのに無理をして働き続け、その結果酷い欝状態になってしまう人も。心身症や精神障害的な症状があらわれることもありますので注意が必要です。
まさに現代社会病とも言える燃え尽き症候群
この背景には、現代社会の仕事を取り巻く状況の厳しさにあると言われています。高度な知識や技術、高い集中力、より強い責任感などか求められるようになり、それによってバーンアウトが増えてきてると見られます。長年その道を極めたべテランだけでなく、就職して3年程度の人にも起こる事も。ですから自分には関係ないと思わず、誰もが心しておきたいものです。
一人の人にかかる負担の割合が重く、休憩時間が少ない、まったく無い職場、何もかも規律で縛りつけて全然融通のきかない職場、管理職が煩く口出しばかりする職場などは、特に要注意といえます。思うように仕事の成果が上がらず、周囲に認められていないといった状況が加わると、更にバーンアウトの危険は高まります。
これらに当てはまる所があるかも、と思う人はすこしは手抜きを考える事も重要。もちろん会社やクライアントに迷惑がかかるような手抜きではなく「いい意味での適当さ」を身に着けることで自衛出来ます。
休める時はきっちりと休み、気を抜くときはきっちりと気を抜きましょう。