液状化対策データ改ざん 福岡と松山空港でも
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羽田空港の液状化対策で、東京の建設会社が書類のデータを改ざんし工事が不十分だったのに計画どおり完了したと国にうその報告をしていた問題で、この会社が福岡空港と松山空港でも同じうその報告をしていたことが分かりました。大規模な地震では液状化が起き、滑走路などが使えなくなるおそれがあり、国が対応を検討しています。
東京の建設会社、東亜建設工業は昨年度、羽田空港に4本ある滑走路のうち1本で液状化対策工事の書類のデータを改ざんし、工事が不十分だったのに計画どおり完了したと国にうその報告をしていました。
東亜建設工業は13日午後、国土交通省に社内調査の結果を報告したあと会見し、ほかにも羽田空港の誘導路や、福岡空港の滑走路、松山空港の誘導路で書類のデータを改ざんし、国にうその報告をしていたことを明らかにしました。
受注した工事は、滑走路の下に特殊な薬剤を注入して地中の水分を追い出し、液状化を防ぐもので、羽田空港の滑走路では注入した薬剤が、実際には計画のおよそ5%にとどまっていました。
東亜建設工業は13日の会見で、羽田空港の誘導路では注入した薬剤が計画のおよそ45%、福岡空港の滑走路では計画のおよそ40%、松山空港の誘導路では計画のおよそ50%にとどまっていたとしています。
通常の離着陸に問題はありませんが、大規模な地震が起きた場合、液状化し、滑走路などが使えなくなるおそれがあり、国土交通省が対応を検討しています。
東亜建設工業は13日午後、国土交通省に社内調査の結果を報告したあと会見し、ほかにも羽田空港の誘導路や、福岡空港の滑走路、松山空港の誘導路で書類のデータを改ざんし、国にうその報告をしていたことを明らかにしました。
受注した工事は、滑走路の下に特殊な薬剤を注入して地中の水分を追い出し、液状化を防ぐもので、羽田空港の滑走路では注入した薬剤が、実際には計画のおよそ5%にとどまっていました。
東亜建設工業は13日の会見で、羽田空港の誘導路では注入した薬剤が計画のおよそ45%、福岡空港の滑走路では計画のおよそ40%、松山空港の誘導路では計画のおよそ50%にとどまっていたとしています。
通常の離着陸に問題はありませんが、大規模な地震が起きた場合、液状化し、滑走路などが使えなくなるおそれがあり、国土交通省が対応を検討しています。
実際の工事は計画と大きな隔たり
東亜建設工業が受注した今回の液状化対策は、空港が運用されている時間帯にも工事を進めるため、滑走路や誘導路の脇から長細い管を斜めに通し、滑走路の真下に特殊な薬剤を注入して地中の水分を追い出し、液状化を防ぐものです。液状化は地震の強い揺れで地中の水分と土砂が分離することで発生するため、この工法が採用されました。
薬剤は、直径2メートル前後の球状の塊が、ピンポン球を並べるように上下左右、なるべく均等に並ぶように注入されることになっています。羽田空港の滑走路では地中におよそ1万個の塊を作る計画でしたが、実際には、直径がおよそ2メートルに達した場所は1か所もありませんでした。
羽田空港の誘導路では、およそ4600個の計画が、実際には266個と、本来の6%にとどまりました。福岡空港の滑走路では、およそ7500個の計画が、実際には3680個と本来の49%にとどまりました。松山空港の誘導路では、およそ690個の計画が、実際には181個と本来の26%にとどまりました。
薬剤は、直径2メートル前後の球状の塊が、ピンポン球を並べるように上下左右、なるべく均等に並ぶように注入されることになっています。羽田空港の滑走路では地中におよそ1万個の塊を作る計画でしたが、実際には、直径がおよそ2メートルに達した場所は1か所もありませんでした。
羽田空港の誘導路では、およそ4600個の計画が、実際には266個と、本来の6%にとどまりました。福岡空港の滑走路では、およそ7500個の計画が、実際には3680個と本来の49%にとどまりました。松山空港の誘導路では、およそ690個の計画が、実際には181個と本来の26%にとどまりました。
薬剤注入不足 それぞれのケース
東亜建設工業によりますと、データの改ざんが発覚した合わせて5件の工事のうち、昨年度の羽田空港の滑走路では、地盤を事前に調査したものの、実際には薬剤を注入する管を計画どおりに通すことができず、十分な薬剤を注入できなかったということです。
また、平成25年度の羽田空港の誘導路の工事では、薬剤を注入したところ、路面が変形するおそれが出たため、十分な薬剤を注入できなかったということです。
一方、平成26年度から昨年度にかけての福岡空港の滑走路の工事では、薬剤を注入していたところ、路面が盛り上がったり路面に亀裂が入ったりしたため十分な薬剤を注入できなかったということです。
さらに平成26年度の松山空港の誘導路の工事では、薬剤の注入が進むにつれて路面が盛り上がったり薬剤の一部が地上に漏れ出たりしたため、十分な薬剤を注入できなかったということです。
また、平成25年度の羽田空港の誘導路の工事では、薬剤を注入したところ、路面が変形するおそれが出たため、十分な薬剤を注入できなかったということです。
一方、平成26年度から昨年度にかけての福岡空港の滑走路の工事では、薬剤を注入していたところ、路面が盛り上がったり路面に亀裂が入ったりしたため十分な薬剤を注入できなかったということです。
さらに平成26年度の松山空港の誘導路の工事では、薬剤の注入が進むにつれて路面が盛り上がったり薬剤の一部が地上に漏れ出たりしたため、十分な薬剤を注入できなかったということです。
社長「失敗は許されないというプレッシャーが社員に」
東亜建設工業の松尾正臣社長は13日の会見で、「基本的に失敗は許されないというプレッシャーが社員にかかっていたのではないか」と述べました。
また、会社側は、13日の会見で、「福岡空港の工事で失敗したため、開発担当者は改良を加え今度はうまくやろうと考えていたのではないかと推測している」と説明しました。
また、福岡空港の工事がうまくいかなかったことについて「本社の開発グループは知っていたと思うが、それより上に情報は上がっていなかった。また、福岡の支店の課長クラスは知っていたが、上には情報が上がっていなかった。本社の開発グループと支店の関与の度合いや、どちらが主導的だったかについては、まだ調査できていない」と説明しました。
松尾正臣社長は、今回の問題を受け、今月いっぱいで社長を退任し相談役に退くことを明らかにしました。
松尾社長は、「工事が完了しておらず、虚偽の報告をしたことについて極めて重大な事態と認識しており、ざんきの念に堪えない。このような事態を未然に防ぐことができなかったことを深く反省するとともに、空港の利用者などに多大なるご迷惑とご心配をおかけすることになり、心より深くおわびします」と述べ、改めて陳謝しました。
また、会社側は、13日の会見で、「福岡空港の工事で失敗したため、開発担当者は改良を加え今度はうまくやろうと考えていたのではないかと推測している」と説明しました。
また、福岡空港の工事がうまくいかなかったことについて「本社の開発グループは知っていたと思うが、それより上に情報は上がっていなかった。また、福岡の支店の課長クラスは知っていたが、上には情報が上がっていなかった。本社の開発グループと支店の関与の度合いや、どちらが主導的だったかについては、まだ調査できていない」と説明しました。
松尾正臣社長は、今回の問題を受け、今月いっぱいで社長を退任し相談役に退くことを明らかにしました。
松尾社長は、「工事が完了しておらず、虚偽の報告をしたことについて極めて重大な事態と認識しており、ざんきの念に堪えない。このような事態を未然に防ぐことができなかったことを深く反省するとともに、空港の利用者などに多大なるご迷惑とご心配をおかけすることになり、心より深くおわびします」と述べ、改めて陳謝しました。