よりぬきクック・ブック
健康・ダイエット
新ゴボウのスープ
健康成分が丸ごと取れる新ごぼうのスープ
ゴボウの旬は秋・冬ですが、初夏には若採りされた新ゴボウが出回ります。新ゴボウは軟らかくて香りがよく、冬場のゴボウとはひと味違った風味が楽しめます。
栄養面では、なんといっても食物繊維が豊富。不溶性食物繊のセルロースとリグニン、水溶性食物繊維のイヌリンを含みます。
不溶性食物繊維は、大腸で水分を吸収して数倍から十数倍にふくらみ、便のかさを増やし、腸のぜん動運動を高めて、便秘を解消する効果があります。
一方の水溶性食物繊維は、腸内で水分を含んでゲル状となり、有害物質を吸着して排出させます。また、胃から小腸への食べ物の移動を緩やかにするため、糖質の吸収速度を緩慢にし、食後の血糖値の急激な上昇を防ぐ働きがあります。
新ゴボウは軟らかいので、皮をこそげ取らなくても、タワシなどで汚れをこすり落とせばOK。このため、皮に近い部分に豊富な栄養分を効率よく取ることができます。
和風のメニューにすることの多い野菜ですが、この時期にぜひ、新ゴボウの風味と栄養が丸ごと取れるスープをお試しください。
[ 作り方 ]
(1) 下ごしらえをする
ジャガイモはイチョウ切りにします。ゴボウはきれいに洗い、薄切りにして、酢少々(分量外)を加えた水に浸します。
(2) いためて煮る
鍋を中火で熱してバターを溶かし、ニンニク、タマネギ、(1)のジャガイモ、水気を切ったゴボウを順に加えていためます。(A)を加えて沸騰したらアクを除き、弱火で15~20分煮ます。火を止めてベイリーフを除き、粗熱を取ります。
(3) ミキサーにかける
(2)をミキサーにかけてピューレ状にします。鍋に戻し、牛乳を加えて温め、塩・コショウで調味します。
■好みでパプリカパウダーをふります。
◇ ◇ ◇
調理指導 ■ 髙城 順子
たかぎ じゅんこ/料理研究家、栄養士。和洋中エスニックの料理に精通し、本格的な味を家庭でも作りやすいシンプルなレシピで提案。栄養学に基づいたヘルシーな家庭料理が人気で、幅広く活躍中。『シニアのラクラク1人分健康ごはん おいしいから何度も作りたくなる!』(学研パブリッシング)、NHK「きょうの料理 ビギナーズ」ハンドブックの『魚料理のABC教えます』『肉料理のABC教えます』『野菜料理のABC教えます』『麺&ご飯もののABC教えます』(監修、NHK出版)ほか、著書多数。