アニメ制作会社・TRIGGER(トリガー)が制作した主なアニメ作品を、新作を含めてまとめてみました。良い機会なので、TRIGGERとはどういう会社なのか?といった基礎知識のような点も一緒にまとめておきたいと思います。普段アニメを観るときに「制作会社」をあまり気にされない方も、この機会にちょっとだけ勉強してみませんか?
TRIGGER(トリガー)とは?
基礎知識・概要
TRIGGER(トリガー)とは、アニメ制作会社・ガイナックスに所属していた今石洋之監督を中心に結成されたアニメーションスタジオ。設立時期は、2011年8月。今石監督に加えて、同じくガイナックスで活躍していた大塚雅彦監督とプロデューサーの舛本和也さんも参加しています。
これまでの軌跡
当初はTVアニメ制作のグロス請け(元請会社からの下請け)が中心でしたが、2013年秋から2クール放送されたオリジナルTVアニメ『キルラキル』を企画・制作した後、元請でのアニメ制作も増えてきています。今期【2016春】アニメでは、企画から手掛けるオリジナルTVアニメを同時に2本も制作中。今勢いに乗っているアニメ制作会社です。
作品の特徴
制作した作品の特徴としては、まず“金田系”と呼ばれる独特な作画手法。良い意味で“今っぽくない”キャラクターデザインが特徴です。そしてもうひとつの特徴は、とにかく“熱い”展開。義理・人情・友情・愛情などなど、人間の“感情”を前面に打ち出した作品が印象的。
社名に込めた意味
ちなみに、TRIGGERという社名には「作品が弾丸だとしたら、それを打ち出す引き金でありたい」*2という意味が込められているそうです。
『天元突破グレンラガン』との関係性
原作:GAINAX
監督:今石洋之
シリーズ構成:中島かずき
キャラクターデザイン:錦織敦史放送時期:2007年4月~9月
アニメ制作会社・TRIGGERを語るうえで欠かすことができない作品といえば、2007年にガイナックスが企画・制作を手掛けたオリジナルTVアニメ『天元突破グレンラガン』です。放送当時数々のアニメ作品賞を受賞し、その後も劇場版が制作されるなど、大ヒットを記録したアニメ史に残る作品のひとつ。この作品を制作したメンバーがほぼそのままTRIGGERに移ったということになり、TRIGGERの原点とでも言うべき作品です。
TRIGGERの主な制作アニメ作品
キルラキル
原作:TRIGGER、中島かずき
監督:今石洋之
シリーズ構成:中島かずき
キャラクターデザイン:すしお放送時期:2013年10月~2014年3月
TRIGGER設立後初めての元請作品であり、更にいきなりのオリジナルTVアニメというTRIGGERの象徴的タイトル。会社の知名度・ブランドイメージを一気に引き上げた作品といえます。それもそのはず、この『キルラキル』という作品は、ガイナックスで『天元突破グレンラガン』を制作した主要メンバーを招集した意欲作。
異能バトルは日常系のなかで
原作:望公太
総監督:大塚雅彦
監督:高橋正典
シリーズ構成:大塚雅彦
キャラクターデザイン:山口智放送時期:2014年10月~12月
TRIGGERの元請作品としては、初めてのライトノベル原作アニメ。原作の雰囲気を壊すことなく忠実に表現し、これまでのTRIGGERっぽさをほとんど前に出さなかった作品です。良い意味で“普通”のTVアニメも作れるということを証明しました。総監督は、『天元突破グレンラガン』で副監督を務めた大塚雅彦さん。
ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン
原作:ブラッドレー・ボンド、フィリップ・ニンジャ・モーゼズ
シリーズディレクター:雨宮哲
シリーズ構成:雨宮哲放送時期(Webアニメ版):2015年4月~9月
放送時期(地上波版):2016年4月~※各話15分
アメリカ発のサイバーパンク・ニンジャ活劇小説“忍殺”こと『ニンジャスレイヤー』を原作としたWebアニメ作品。シュールかつ風刺に満ちた非常に独特な世界観をアニメーション作品として見事に表現しました。Flashアニメのような作画を用いた演出に賛否両論ありましたが、表現方法の幅広さを印象付けた作品です。
キズナイーバー
原作:TRIGGER、岡田麿里
監督:小林寛
シリーズ構成:岡田麿里
キャラクター原案:三輪士郎放送時期:2016年4月~
今期【2016春】アニメのうちで、TRIGGERが企画から手掛けるオリジナルTVアニメの1本目の作品が『キズナイーバー』です。「あの花」等の人気作で知られる脚本家・岡田麿里さんを招いて描く青春群像劇。
宇宙パトロールルル子
原作:TRIGGER、今石洋之
監督:今石洋之、雨宮哲(第2)
シリーズ構成:今石洋之
キャラクターデザイン:まご、芳垣佑介放送時期:2016年4月~
今期【2016春】アニメのうちで、TRIGGERが企画から手掛けるオリジナルTVアニメの2本目の作品であり、「TRIGGER設立5周年」を記念した作品。TRIGGERらしさを前面に出してきたなという印象の話題作です。
関連商品
*1:「TRIGGER」公式Twitter(https://twitter.com/trigger_inc/status/730278992939388928)より
*2:アニメスタイル編集部 『月刊アニメスタイル』第6号(2012年)