韓国の釜山地方警察庁は先月末、南東部・釜山市の国際市場で昨年6月から偽ブランド品を販売した容疑で30代の男を立件し、倉庫から偽ブランド衣類など600点余り(時価3億ウォン=約2800万円相当)を押収した。男は取り締まりを逃れるためブランド名のタグの付いていない商品を店に並べ、客が来ると近くの洋服リフォーム店で「ジバンシィ」などのタグを取り付けて販売していたとされる。
今月初めの日本と中国の大型連休に合わせ、韓国警察が外国人観光客を狙った違法行為を取り締まった結果、摘発件数の半分ほどが偽ブランド品販売などショッピングに関するものだった。
警察庁は10日、ソウル・釜山・仁川地方警察庁傘下の観光警察隊が先月25日から今月9日にかけ、観光関連の違法行為を計537件摘発したと発表した。このうち偽ブランド品販売や価格非表示などショッピングに関する違法行為が262件で最も多く、次いでタクシーの運賃ぼったくりや客引き行為が53件、無登録宿泊所の運営など宿泊関連が35件と続いた。
今回の取り締まりはソウルの明洞や釜山の海雲台など、外国人がよく訪れる観光地を中心に実施され、特に外国人からのクレームが多いショッピングとタクシー、宿泊関連の違法行為を集中的に摘発した。エリア別では、明洞や海雲台はショッピング関連の違法行為と無登録宿泊所の運営、韓国最大の空港のある仁川はタクシーの違法行為が大半を占めた。
警察は「外国人客が観光に関する違法行為で被害を受けることのないよう、今後も継続的に取り締まりを実施する」としている。