自転車旅を豊かに彩る“食”「しまなみ海道」の絶品グルメ&おしゃれカフェ 林檎蜜紀さんが訪ねた素敵なお店
広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ「しまなみ海道」は、整備された自転車道路や、島々と大きな橋の風景などが人気の“サイクリストの聖地”。憧れの地を初めて走ったモデルでコスプレイヤーの林檎蜜紀さんが、「ひとつひとつのクオリティの高さに驚いた」という、名物グルメやおしゃれなカフェをご紹介します。
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「いつかは行きたい」を実現
皆さま初めまして、林檎蜜紀です。普段はモデル、コスプレイヤーとして活動していますが休日はホビーサイクリストとして自転車を楽しんでいます。漫画「弱虫ペダル」でロードレースに興味を抱いてロードバイクに乗り始め、最近は自転車のレース・イベントでのMCや、自転車雑誌でも活動しています。今年2月には自転車競技連盟(JCF)3級審判員の資格を取得しました。
この春、ずっと訪れてみたかったサイクリストの聖地、しまなみ海道を走ることができました。しまなみ海道に行こうと心に決めたのは、昨年11月に開かれた自転車ショー「サイクルモード」の時でした。ステージ上で語られる魅力や、スクリーンに映し出されるきれいな風景の数々。「いつかは行きたいな」と漠然と思っていたことを実現しようと、行動に移しました。
いざ計画を立て始めたのですが、欲張りな私は「ここも行きたい」「あそこも行きたい」と、収拾がつかないことに。結局、できる限りを詰め込んだ2泊3日で、尾道と今治を往復する贅沢プランの旅を満喫することにしました。
驚きのハイクオリティ
今回の旅では、カフェやしまなみの名物グルメなど、たくさんの飲食店に立ち寄りました。補給や休憩場所にと軽い気持ちで選んだつもりだったのですが、そのひとつひとつのクオリティの高さに驚きました。
私が宿泊した「ONOMICHI U2」(オノミチユーツー)さんは、尾道にたくさんある、自転車のままチェックインできるホテルの一つ。倉庫を改装した施設で、レストランやバーを併設しています。レストランでは鶏もも肉のグリルをいただきました。ガッツリ系メニューですが、おしゃれなプレートに盛り付けられています。
施設内にはほかにも物産店にジャイアントストアと盛りだくさん。おしゃれな店内は一見の価値ありです。場所もJR尾道駅から徒歩で3分程度と好立地。尾道からスタートする人はここから、今治をスタートとする人はゴールとして立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
スイーツと絶景を満喫
尾道駅の近くにある「さくら茶屋」さんは、店員さんがとてもフレンドリーな甘味屋さんです。アイデアメニューが豊富で盛り付けが面白い。
ここでは、わらび餅(「笑美餅」と書かれていました)をいただきました。やわらかくてとてもおいしい!その名の通り自然と笑顔が出てしまう素敵なお店でした。
因島では「はっさく屋」さんへ。名物の「はっさく大福」は、食べると中からはっさくのみずみずしい甘みが広がり、自転車を走らせて乾いていた口にしみ渡りました。いま思えば、補給食としてポケットに忍ばせておいても良かったかなと思っています。
このお店は、窓の外の因島大橋を絶好の位置から眺めることができます。しまなみ海道を満喫するうえではぜひ足を運んでいただきたい場所のひとつです。
生口島では「汐待亭」さんにおじゃましました。和風モダンな店内にはジャズが流れていて、とてもおしゃれ!それでいて落ち着ける雰囲気です。
昼食として豚の角煮丼を注文したのですが、盛り付けもおしゃれでした。夜はバーとして営業していて、ライブイベントなども開いているようです。店長さんのセンスがうかがえるおしゃれなお店で、店内にサイクルスタンドがあるのもポイントが高いです。あと、私が愛用しているハート型のリアライトが売っていたのも高ポイントです(笑)。
足湯とはっさくのうれしいサービス
大島で立ち寄ったのが、ブルーラインのすぐ脇にある「みやくぼ しまのダイニング」さん。小さくも木の温かみを感じられる店内には、カレーの良い香りが漂っていました。私はカレーが大好きなので、ものすごく食べたかったのですが、先ほどごはんを食べたばかり…。泣く泣くレモネードのみを注文しました。
それでも、ほのぼのとした癒しの空間でリフレッシュ。次は必ずカレーを食べに来ると心に決めて自転車にまたがったのでした。
今治に着いたら必ず食べようと思っていたのが、今治B級グルメ「焼豚玉子飯」。有名店の「重松飯店」さんに寄りました。活気ある店内には、やはりサイクリストの姿もありました。目的の焼豚玉子飯を注文。半熟の目玉焼きを崩して、甘辛いタレのかかったチャーシューとご飯を混ぜて食べる。これぞB級グルメ!一日走ってお腹を空かせて行くことをお勧めします。
復路の向島。この旅の最後に選んだ「立花食堂」さんは、ヤシの木が南国の雰囲気を演出しているおしゃれなカフェ。店内に入るとすでに満席で、地元でも人気のお店のようです。時間があったので待つことにしましたが、全然退屈ではありません。というのも、なんと足湯がありました。実はこれが一番うれしかったのです!
レモンの浮いた足湯に浸かりながら、はっさく(なんと無料)をいただきました。悪戦苦闘しながらはっさくを剥いていたら、あっという間に時間が過ぎていました(笑)。本当に素敵なお店です。時間に余裕を持って行くとたくさん楽しむことができます。
上りのつらさを忘れるほどの絶景
グルメを楽しみながらも、憧れのしまなみ海道を真面目に走ってきました。
スタートは、尾道駅前から出る船で向島に渡ります。愛車と船に乗るという旅の始まりに、心が躍りました。船を降りると、そこから道路に水色の線が引かれています。この通称「ブルーライン」は、6つの島を経て今治まで続きます。
いざ自転車にまたがってペダルを踏み始めました。海に浮かぶ島、緑がきれいな林道、島を渡す大きな橋、たくさんの絶景がそこにはありました。これこそが、しまなみ海道の醍醐味。日本中のサイクリストが憧れる場所と言われるゆえんでしょう。
楽しみにしていたのが、亀老山展望公園からの景色です。海に浮かぶ島々に架かる来島海峡大橋がとてもきれいに見えるスポット。ただし、ここに辿り着くには3.6km、平均勾配8.1%の道のりを行かなければなりません。つらかった…。汗びっしょりになって上りましたが、それを忘れるほどの素敵な景色に、諦めずに上ってよかったと思えました。
しまなみ海道の魅力には、風景やグルメだけではなく、自転車の環境整備が整っていることも挙げられるのではないでしょうか。尾道駅前には輪行で来た人向けに「自転車組立場」が設けられています。公園やカフェなどにはサイクルスタンドが必ずといっていいほど設置されていて、サイクルウエアでも気兼ねなく立ち寄れます。
今回出会ったお店や風景はどれも素敵で、旅をより豊かにしてくれました。初めてのしまなみ海道は、自転車に乗る楽しみを再確認できた良い旅となりました。
オリジナルジャージに「Cyclist」ロゴも
さて、しまなみ旅で私が着ているジャージですが、「Cyclist」さんにもスポンサーになっていただいている「TEAM322」(チームみつつ)オリジナルジャージです。
かっこいいデザインの中に、かわいいキャラクター「とりもち」が描かれた力作です。今後、受注販売の予定もありますので、オフィシャルブログ「ツールドみつつ」をチェックしてください。このジャージを着て、また色々な所に走りに行きたいです。その時はぜひ気軽に声を掛けてくださいね。ではまた、旅先で会いましょう!