・・・どこへ行く気だ?悪戯な春の妖精クン?
こんにちは、氷太よ。
今日は毛魂一直線先生の
「そんな目で見れくれ」
を頂いていくわね。
ただ、あらかじめ言っておくわ。
この作品が好きな方はごめんなさい。
今回はかなり辛口の感想になるわ。
ちなみに「このBLがやばい2016」第9位にランクインした作品でもあるわ。
BLを物色している際に、このインパクトのある表紙を見たことがある人は多いはず。
そして意外にもこの作品はシリアスな物語ではなくギャグ漫画になっているわ。
表紙からの情報と結構ギャップがあるわね・・!
あらすじを見ていきましょうか。
あらすじ
俺が主人公なのにカバー登場ナシだぞ根崎ーーーーーー!!!
各界の令息が通う男子校・私立シリカゲル学園。
そんな並み居る御曹司たちの憧れの的である眉目秀麗な生徒会長・大和御門は、たまたま入学式で根暗な新入生・根崎春の笑顔を見て以来、無口で物静かな彼のことが気になって仕方がない。
これはもしや……!?
我が道をゆく猛烈なギャグセンスでジャンルレスに突っ走る鬼才・毛魂一直線、初のBLコミックス!
こんな感じね。
っていうか初のBL作品だったのね!
なるほど・・だからBLっぽい作品じゃないわけだ・・・。
個性があるとも言えるけども。
御曹司が庶民に片思いするをするんだけど、何不自由なく過ごして来たから接し方とか伝え方とかが分からないのよね。
そういった物語をギャグを前面に出して展開していくわ。
登場人物
大和(手しか見えませんね)
私立シリカゲル学園の完全無欠な生徒会長。
学園を歩くだけで生徒の視線を一人占め☆
自分に興味のない根崎の事が気になってしまう。
根崎(表紙の子)
目付きがすこぶる悪い。
そのため前髪を伸ばしている。
庶民であるが、学問に優れ入学する事ができた。
感想
ストーリー・キャラクター
まず言いたいのは、これはBLに当てはめるのはどうなのかなあ・・って所。
「中途半端にBLで中途半端に少女漫画」と言ったほうがしっくりくるわね。
この漫画で展開されていく物語は同性愛についての概念だけではなく、人間としてのやましさや葛藤、否定のような物が全くない完全に肯定された世界観で構成されているわ。
そして感情至上論的な物語構成になっていて(これは良い事でもあるんだけど)、そこにあるドラマが少女漫画のような描写によって繊細に深層心理を訴えかける手法は極めて少なく、説明文に過ぎないセリフで補足しようとしているのが陳腐。
この2つのポイントがまず残念な点。
ただ、この部分に関してはまだギャグの漫画と思って割り切ればまだ理解できる範囲なのよ。
物語の軸はこういった部分ではないのだから。
問題はこの漫画の生命線とも言えるギャグの部分よね。
コマのほとんどをギャグによるセリフで埋め尽くそうとするくらいの勢いは、どうかとは思いつつもアタシは褒めてあげたいわ。
情熱を注いでいるのが本当に分かるもの。
でもねえ・・・・全く面白くない。
学生の子とか若い子にはウケるんだとは思うの。
でもいい歳した大人が笑える内容か・・・?と言われれば多分NOよね。
アタシには特に既視感が感じられるのよ。
「ハンサム学園」を意識した描写とかならまだパロディで済ませられるわ。
けどギャグの描写が、うすた京介先生の劣化版でしかないのよ。
「ピューと吹く!ジャガー」を読んでた人とか本当にダメだと思う。
なにかこの人独自のセンスを活かしたギャグが主で、うすた先生のやり方を時折取り入れるんだったら多分アタシも見方が変わってたかもしれない。
でもオリジナリティが欠けている上にほとんどが、うすた先生のパロディで占められているとなると・・・
正直な感想を言うと読んでいて苦痛で
「はやく終わんねーかな・・」だったわ。
見所はどこと言われれば。迷いようもなく1箇所しかないわね。
根崎が前髪を切るシーン。
あそこの根崎のセリフだけは、心に残ったわ。
根崎の人間性の深い部分を見事に表してたと言えるわね。
キャラクターには問題はないと思うわ。
キャラクターの持つコンセプト自体は絶対に良かった組み合わせだと思うの。
絵
一番評価できる項目はここかしらねえ・・・。
わざと笑わせるために下手に書いているなっていうのが絵の書けないアタシでも分かる高いレベルよ。
ただこの絵で笑わせるって部分も、うすた先生に被るのよねえ・・・。
発展
あるわけないわな。ギャグ漫画だものおお!!
まとめ
このギャグを笑えるのか・笑えないのか。
ここで本当に評価が変わってくるわね。ニ極化されると思う。
この本は1度、試し読みして肌に合うかどうか確かめる事をオススメするわ。
あと、これはホモには貸さない方が良いわね。
怒る人は多分怒るであろうシーンがあるから。