広告会社で働いているので、クライアントから制作作業を請け負うことがあります。もちろん私はアートディレクターでもデザイナーでもない自分でてを動かすことはないのですが、外部の制作会社と一緒に広告をつくることがありました。
そんな制作作業の大変さと価値についてはある程度は知っているつもりではあります。その大変さと価値について、わかりやすく書かれている作品が今回紹介する『鴨の水かき』です。
とある街にあるデザイン事務所「デザインプラス」で働く3人
登場人物は、チーフデザイナーの前原良子
デザイナー1年目の沖雅美
社長の渡辺敏行
この3人がある街の商店街、マンションの一室にあるデザイン事務所「デザインプラス」で働いている。
この漫画はデザイナー稼業に勤しむ彼らの日々が描かれるお仕事系の作品。ここからは、制作作業に携わったひとであれば「ああ・・・経験ある・・・」と確実思ってします、シーンを紹介。
比喩での指示
ここまでわかりにくい指示はあまりないですが、「もうちょっと勢いが欲しい」とかはこれまでにありましたね。「もうちょっと具体的に教えてください」と聞くと同時に「デザイナーさんがんばってー」って思ったりしていました。
複数案みたい
これが正直一番しんどい。自分がデザインしなかったとしても、デザイナーさんに頼みにくい。複数案から選んでもらえるようにA,B,C案だしてるのに、D,E案もとか、AとEの間とかやばい。でもこの折衷案が見たいっていうのはほんとによくあるなぁ。。。。
とりあえず見たい
これもきつい。とりあえずつくって具体的に持っていって「いいね!」っってなったけど、発注にならないとか、ありますねぇ。あ、なんだか、こうゆうときに間に入って、仕事にならない仕事をさせてしまった経験を今思い出して苦しいです。いつも本当に申し訳ないと思っています。
人がつかまらない、足りない
優秀なひとほど忙しくて、つかまらない。最終的には、「あれもこれもこのメンバーでやるしかないよね。。。」となっていきます。そうやっとスキルって広がっていくんですね、と前向きにとらえるようにしています。そもそも、最近どこの会社も部署もひと足りないっていっているきがする。
偉いひとが途中から参加
現場で進めていて「これでいこう」ってチームが一致団結してからの、偉いひとの登場。偉いひともそのまま通したらいる意味がないので、何か意見は言いますよね。自分の経験だと、よく社長でひっくりかえってましたねぇ。
納期忘れてた
これは忘れている自分が悪いんですが、忙しいと「やばい」ってことはありますよね。そのときの対応が社会人としてのスキルのひとつなんじゃないでしょうか。いや。ほんとは余裕もってやりたいです。やりたいんですよ。
電車の寝過ごしと忘れ物
徹夜明けの電車は寝るので座ってはいけません。僕は寝過ごしよりは、朦朧として地下鉄逆方向に乗ったことが何回かありました。カンプは大事なものなので網棚においてはいけません。
以上、いかがでしたでしょうか。広告やデザイン、制作に関わる方は概ね全て経験していることだと想います。
この作品で語られているのはデザイン論ではなく、上記のアクシデントを通してデザイナーがクライアントに対して何が提示できるのかという精神論になっていきます。
物語のテーマ・設定は地味な印象を受けがちですが、ドラマ要素があったり、仕事をしているひとが共感できる部分が多い作品です。おすすめの読み方ははこの作品を囲みながら複数人で「仕事論」を語る、だと想います。
会員登録いただくと、記事へのコメントを投稿できます。
Twitter、Facebookにも同時に投稿できます。
※ 2014年3月26日以前にHONZ会員へご登録いただいた方も、パスワード登録などがお済みでない方は会員登録(再登録)をお願いします。