「さようなら」という言葉が使われなくなっている。代わりに別れる際に話される言葉は「じゃあ」「またね」「おつかれさま」「バイバイ」などいろいろな言い方に変わってきた。日本語のあいさつのうち、「おはよう」「こんばんは」「こんにちは」は昔から使われているが、「さようなら」だけが使用頻度が減っている。なぜか−。大阪ミナミの街頭で人々に聞くと、「さようなら」には「永遠の別れ」のイメージがあるという答えが返ってきた。専門家は「『さようなら』は死語になりつつある」と分析している。(張英壽)
大阪・ミナミの南海難波駅前。ここで、20〜70代の男女30人に、「さようなら」、もしくは関西弁の「さいなら」を使うかと質問してみると、ちょうど7割の21人が「使わない」「ふだん使わない」と答えた。
20〜30代の14人に限ると、8割近い11人が「使わない」「ふだん使わない」と回答、「使う」と答えたのはわずか3人だけだった。これに対して、40〜70代の16人では、「使わない」とする回答は6割超の10人で、「使う」は6人。年齢層で差がみられた。
「『さようなら』『さいなら』も使わないですね。友達同士だと『ほなまた』と言っている気がする。仕事では、相手が上司だと『お先に失礼します』、同僚だと『おつかれさまでした』です」
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