● 「見た目の若い人」を 企業が欲しがる理由
少し前まで「35歳転職限界説」がまことしやかに語られていましたが、それが単なる都市伝説に過ぎないことはよく知られるようになりました。実際には40代を過ぎてからの転職も珍しいことではありません。
40代に入る頃から大きく個人差が出てくるようになるのが「見た目の若さ」です。いわゆる「童顔」や「老け顔」といった話ではなく、ここでは全身から醸し出される若々しさのことを指しています。
企業は老けて見える人より、見た目の若い人のほうを欲しがります。年齢は40代、50代になっていても、見た目も気持ちも若い人を望むのはどんな企業でも共通しています。若々しさは周囲に好印象を与えるだけでなく、コンディションの良さの反映であり、それは仕事のパフォーマンスにも影響すると考えられるからです。
コンディションが悪いと判断を誤る可能性が高くなったり、周囲に不機嫌な態度をとったりしがちです。部下がせっかく問題情報を報告してきてくれたのに、「ああ? 」と不機嫌にあしらってしまったら、二度と重要な情報が報告されなくなるかもしれません。体調がいま一つだと物事に対し総じて消極的にもなるでしょう。
40代、50代になると管理職や経営層の立場にいる人が多いですから、これではチームや組織全体に悪影響を及ぼしてしまいます。年齢を重ねるごとに活力が低下していくのは自然の摂理ですが、40代に入って以降も転職市場で通用し、ビジネスパーソンとして長く活躍し続けたいのなら、若々しさや元気を維持するのは非常に大切なことなのです。
● 年寄りぶって 楽をしてはいけない
ところが「自分はもう年だから仕方がない……」「君たちは若いからいいよな……」と言ってすぐに年寄りぶってへこたれたり、年齢を言い訳にして大変な事柄から逃げたりしてしまう人がいます。しかし、こんなことばかり言っていると本当に老け込んでしまいます。
年齢が40代、50代になっても見た目の若さを維持するにはどうすればよいかというと、若々しく元気であろうとする意志と、時間やお金をきちんと投資して健康を維持することが重要です。
私がお付き合いのある、各分野で活躍している30代~50代の経営者をながめてみると、スポーツをやっていない人は誰もいません。ランニングやサッカー、サーフィン、自転車、スキー等々、やっている種目はさまざまですが、皆さん忙しいスケジュールのなかで時間をつくりトレーニングしています。
スポーツジムに通うのは当たり前で、プライベートレッスンを付けている人も少なくありません。自宅へトレーナーに来てもらい、トレーニングしているという経営者もいます。経営者がそこまでスポーツに力を入れているのは、健康を維持する大切さを痛感しているからです。
若々しく活力のある人だからこそいろいろな依頼がなされ、元気にテンション高く仕事に取り組む結果としてビジネスがうまく運び、また精神や肉体も活性化される。そんな好循環を生み出す重要性を経営者はよく理解しているわけです。
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