高橋洋一「ニュースの深層」
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舛添都知事が恐れる3つの「時限爆弾」~さらなる追及、刑事告発、自民党離反の可能性を予測する

2016年05月16日(月) 高橋 洋一
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【PHOTO】gettyimages

これで終わりではない

舛添都知事が火だるまだ。

これまで、豪華な海外出張、公用車で週末に湯河原の別荘通いが報じられたが、さらに参議院議員時代に家族旅行とおぼしきものの費用まで政治資金収支報告書に計上していたことなどまで明るみになった。

13日に行われた記者会見では、政治資金による家族旅行等疑惑の釈明に追われた。時間をかけて準備して会見したので、当然弁護士らの専門助言を受けていたはずだ。

週末の金曜日という設定はダメージコントロールの鉄則で、土日を挟むことで事態の悪化を防げる。正月のホテルで「会議」したというのは不自然ではあるが、「機微に触れるので誰に会っていたかはいえない」という言い訳は、仮に嘘であってもなかなか崩しにくい。

正月にホテルに事務所関係者を呼んで、2年続けて会議を行ったという説明はかなり不自然であるが、「会議は電話で行えるが実際に会うことも必要だ」とも言い、実際に「会議」があったと主張した。これだと、実際に「会議」があれば、虚偽の記載とは言いにくい。

もっとも、問題は、週刊誌などで指摘されたところしか答えていないことだ。もし、さらに不明瞭な話が出てくると、さらに記者会見→釈明となって、ダメージはいっそうひどくなる。

これらの弁明に対して、深く追及できない都庁の記者たちは何をやっていたのだろうかとは言えるが、総じてうまく逃げ切った感もある。

もっとも、後述する点やさらなる問題点の指摘などがあれば、舛添都知事はドツボにはまっていく。記者会見としては及第点にほどほど遠い。

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