記事作成日:2016/05/15 22:38 │ 最終更新日:2016/05/15 22:40
美しい海と自然の恵みに溢れる瀬戸内海。そこに点在するたくさん島々。1年を通して温暖で環境にも恵まれている島は、今や人口は減少し、高齢化が進み、活力が失われつつあります。
そんな島に元気を取り戻そうと、2010年にスタートした瀬戸内国際芸術祭。3年に1度の開催ですが、回を重ねる毎に、参加島や作品数も増え、盛り上がりを見せています。
今回その芸術祭で、ここだけは押さえておいて欲しい島をご紹介します。
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写真:田中 佐代子
地図を見る芸術祭が行われる島々には船で渡ります。人気の東側の島へは、大きく分けて、岡山県の宇野港からと香川県の高松港からの2通りがあり、行き先にもよりますが、今回ご紹介する島へのアクセスは、高松港からの方が便利です。それでも、高松港から直行で行ける島と、何処かに経由しなければ行けない島もあるので、事前にしっかりと調べておきましょう。またこの期間、人がかなり増えるので、船のチケット入手に並ばなければならないこともあるのでご覚悟を。
しかし、瀬戸内海は波も穏やかで、船の旅はのんびりとして、とても楽しいものです。
島内の交通手段は、小さな島は徒歩で、大きな島なら路線バスが充実しています。またレンタサイクルを利用するのも1つの手です。どの島のフェリー乗り場には、レンタサイクル店があります。車での移動は、小さな島では駐車場が少なかったり、船での移動が不可能だったりするので注意。
島はそれぞれに特徴があり、また色々な場所に作品が展示されているので、島散策とアート鑑賞が同時に楽しめます。
写真:田中 佐代子
地図を見る男木島は面積1.38平方km、周囲5.0km、人口が約180人の小さな島。平地が殆どない為、斜面に密集して民家が建ち並び、その間を縫うように細い坂道が通っています。ここは特に廃墟が多く目立ち、その誰もいなくなった家や学校などの建物を利用した会場が多いのが特徴。作品は手作り感のある個性的な物が多いです。
迷路のような坂道をグルグルと歩き、次々と作品を探して見て歩いたり、島のお年寄りと挨拶を交わしたり、高台から涼しい海風を受けながら、海をぼんやりと眺めたり、他にはない島の楽しさがあります。坂道の上り下りに疲れたら、カフェも何軒かあるので、一休みしても良いでしょう。
写真:田中 佐代子
地図を見る草間彌生さんのかぼちゃの作品でお馴染の直島。面積7.82平方km、人口が約3,200人の島で、常設の美術館や作品が多くあり、季節を問わず訪れる人の多い島。1980年代以降、株式会社ベネッセコーポレーションが、島×生活×アートを融合した「ベネッセアートサイト直島」として芸術活動を開始、芸術祭はそれを切っ掛けにスタートしたと言っても良いでしょう。アートで地域活性化を狙っている場所は、日本各所にありますが、その成功例がこの島だと言っても過言じゃありません。
美術館が多く集まるベネッセハウスエリア、家プロジェクト(家の空間そのものを作品化した7つの建築からなるプロジェクト)がある本村地区、直島の玄関口の宮之浦港エリアと大体その3か所に作品は集中してあり、著名な建築家や国内外のアーティストなどによる、洗練された現代アートも多く展示されいるのが特徴です。
お洒落なカフェやレストラン、宿泊所も充実していて、ここを中心に回る人も多いですね。
写真:田中 佐代子
地図を見る面積15平方km、人口 約900人の豊島は、緑が多く、棚田などのどかな田園風景もあって、そんな自然に囲まれ環境の中に作品が点在しています。産廃不法投棄の島、と言う不名誉な過去がありましたが、今はそんな様子はみじんも感じられません。
作品は、色々な所に散らばってあるので、レンタサイクルで回るのが、効率が良いでしょう。緩やかな坂が続くので、電動アシスト自転車が理想。
この島で特にお勧めなのが、アーティスト・内藤礼と建築家・西沢立衛によって誕生した、自然と一体化した美術館「豊島美術館」。柱がない広大の広さと最高4.5mの空間に、2箇所の開口部から吹き抜ける自然な風や光、音を感じながら、 移り変わる時間と季節感を楽しめます。更に面白い仕掛けが・・・。それは行ってのお楽しみ!
写真:田中 佐代子
地図を見るオリーブの島としても知られている小豆島は、面積153平方km、人工約29.000人の芸術祭参加島の中で1番大きな島。オリーブの他にも、醤油やそうめんなどの産業が盛んですが、それでも近年人口が減少の一途をたどっているとの事。
広い島だけに、作品も広範囲に渡ってたくさんあるので、1日で全部見るのは、ちょっと大変。オリーブ公園やエンジェルロード、醤の郷、二十四の瞳映画村などの観光スポットも多くあるので、何泊かして回っても良いでしょう。島内はバスが充実していて、特に芸術祭の期間中は本数が増便されているので利用しやすいです。レンタカーという手もありますが、車では入れない場所の作品もあるので、ご注意を。
三都半島や田浦半島エリアに作品が集中してありますが、山々に囲まれた田園風景の中にある肥土山&中山エリアも、ハイキングがてらアート散策が出来るのでお勧めです。
2016年もやってきた「瀬戸内国際芸術祭」。春・夏・秋と3回に分けて開催されますが、やはり夏の会期が一番人気。特に人が集中し、各施設や交通手段が混雑します。如何に効率よく回るかが勝負。その為の情報収集はしっかりとしておいた方が良いでしょう。ガイドブックも出ているので、持っていると便利。
今回ご紹介した島以外にも、たくさんの島が参加しています。小さな島ほど過疎化が進んでいると思われ、そちらの方にもぜひ足を運んで欲しいですね。
そして夏はやはり暑さ対策が必須。炎天下の中を歩く事もあるので、水分補給や紫外線対策はお忘れなく!
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