河野正樹
2016年5月15日05時08分
1957年の完成以来、幾多の名勝負が繰り広げられ、ファンが酔いしれたスペイン1部バルセロナの本拠「カンプノウ」。カタルーニャ語で「新しいグラウンド」という意味のスタジアムも老朽化が進む。改修計画に採用されたのは、日本の日建設計の案。欧州最大のサッカー専用スタジアムはどう生まれ変わるのか、設計担当者らにデザインの狙いを聞いた。
4月21日、カンプノウの客席で行われた改修計画のお披露目の式典。メッシらバルセロナ所属の選手も出席し、改修後の模型が初めて公開された。その模型を横に「まだ実感がない」と話したのは、日建設計の勝矢武之さん。昨年5月に改修計画案のコンペがあると知り、設計部長として今回のデザインを担当した。
日建設計は、日本国内ではJ1新潟の本拠デンカビッグスワンスタジアムやJ1鹿島のカシマスタジアム、さいたまスーパーアリーナや東京ドームなどを設計。建築家ザハ・ハディド氏とともに新国立競技場の旧計画も手掛けた。だが、欧州での大型施設の建築実績はなく、亀井忠夫社長は「ドバイなどでは実績があったが、なかなか欧州では仕事を取れなかった」と話す。
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