27日の広島訪問 「日米関係の重要性」言及へ
【ワシントン西田進一郎】アーネスト米大統領報道官は12日の記者会見で、オバマ大統領が今月27日に被爆地・広島で述べる所感について、「厳粛な場所で感じたこと」や「日米関係の重要性」に触れることになるとの見通しを示した。
オバマ氏は三重県志摩市で開かれる主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)終了後、現職米大統領として初めて広島を訪問。平和記念公園を訪れ、原爆慰霊碑に献花をするとみられ、その際に所感を述べる予定だ。
アーネスト氏は所感の内容について、広島を訪れて感じたことに加え、「(オバマ氏は)日米関係の重要性と戦後70年間の大きな変化についても話すだろう」と語った。具体的には、戦争をした両国が現在では幅広い課題で協力しており、「両国が成し遂げた素晴らしい進展」について考えを述べる見通しだとした。
またホワイトハウスは12日、オバマ氏のベトナム、日本訪問を控え、ライス大統領補佐官(国家安全保障担当)がベトナム戦争や第二次世界大戦の退役軍人らと会ったと発表した。広島訪問は「第二次大戦中の全犠牲者を追悼するためだ」と説明したという。
米国内で原爆投下の正当化論が根強いことを踏まえ、被爆地訪問の目的が「謝罪」ではないことを強調する狙いがあるとみられる。