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【オバマ広島訪問】
「被爆者の思い通じた」と松井市長、広島市が「米国大統領受入本部」初会合
米国のオバマ大統領の広島訪問決定から一夜明けた11日、広島市は松井一実市長を本部長とする米国大統領受入本部を設置、訪問時の警備、安全対策などをテーマに初会合を開いた。広島市の米国大統領受入本部は局長級以上の11人で構成。初会合で松井一実市長は「訪問が核兵器廃絶と世界恒久平和に向けたより具体的な一歩となり、プラハ演説をより強固なものにするものとして期待する」と挨拶した。
松井市長は初会合前に記者団の取材に応じ、「非常にありがたいこと。私自身うれしい」と27日の大統領訪問を歓迎。「今まで大統領に来ていただきたいと、いろいろな形で要請してきたが、広島の心の中心である『こんな思いは他のだれにもさせたくない』という被爆者の思いが通じた」と感想を語った。
オバマ大統領のリーダーシップにも期待を示し「核兵器をこの世からなくすというプラハ演説をされたことを一歩でも二歩でも進める決意を固め、広島の地で表明していただきたい」と強調。「それにあたっては被爆の実相、被爆者の思い、広島の心というものを自ら実感していただくことが重要だと思い、要請してきた」と述べた。
また、大統領の訪問決定の経緯に関し、「原爆を投下した国に謝ってほしいという被爆者もいる中で、そうした思いも受け止めながら、核兵器のない世界を目指すうえで未来志向でしっかりした対応するということを考え抜いたうえでないと、今回の訪問はなかったと思う」と推察した。