周辺の離れた場所でも地震発生 領域に広がり
一連の熊本地震では、震度1以上の揺れを伴う地震がこれまでに1400回余りに達しています。体に揺れを感じる地震は次第に減ってきている一方、周辺の離れた場所でも地震が起きるなど、地震が起きる領域には広がりも見られます。
気象庁によりますと、一連の熊本地震では、先月14日から今月13日までに熊本県と大分県で発生した震度1以上を観測した地震は1424回に上りました。
去年1年間に全国で起きた震度1以上の地震は1842回で、熊本県と大分県は、この1か月の間に、去年の4分の3余りに当たる体に揺れを感じる地震が起きたことになります。
政府の地震調査委員会によりますと、今回の地震は「布田川断層帯」と「日奈久断層帯」の一部がずれ動いて起きたとみられ、一連の地震は2つの断層帯に沿うように発生しています。さらに先月16日のマグニチュード7.3の大地震のあと、地震が起きる領域は、熊本県の熊本地方だけでなく阿蘇地方や大分県にも広がっています。
このうち、大分県を震源とする地震は次第に減ってきていて、今月4日から13日までに震度1以上を観測する地震は発生していません。一方、熊本県では地震の回数は次第に減る傾向にありますが、熊本地方や阿蘇地方を震源とする震度1以上の地震は、13日も17回発生するなど、活発な地震活動が続いています。
さらに熊本県内では、一連の地震でずれ動いた活断層帯の南西側の領域にも地震の広がりが見られ、先月28日には、有明海を震源とするマグニチュード4.8の地震で最大で震度4を観測したほか、今月10日には天草・芦北地方を震源とするマグニチュード3を超える地震が3回相次ぎ、最大で震度3の揺れを観測しました。
これらの領域の中には、一連の地震ではずれ動いていないと考えられる「日奈久断層帯」の2つの区間が含まれ、地震調査委員会は、中部の日奈久区間では最大マグニチュード7.5程度、南側に当たる八代海区間では最大マグニチュード7.3程度の地震が起きる可能性があるとしています。
気象庁は「今のところ震源がさらに広がる様子は確認されていないが、周辺の地域でも激しい揺れを伴う地震が起きる可能性があり、今後も地震活動の推移には注意が必要だ」と話しています。
去年1年間に全国で起きた震度1以上の地震は1842回で、熊本県と大分県は、この1か月の間に、去年の4分の3余りに当たる体に揺れを感じる地震が起きたことになります。
政府の地震調査委員会によりますと、今回の地震は「布田川断層帯」と「日奈久断層帯」の一部がずれ動いて起きたとみられ、一連の地震は2つの断層帯に沿うように発生しています。さらに先月16日のマグニチュード7.3の大地震のあと、地震が起きる領域は、熊本県の熊本地方だけでなく阿蘇地方や大分県にも広がっています。
このうち、大分県を震源とする地震は次第に減ってきていて、今月4日から13日までに震度1以上を観測する地震は発生していません。一方、熊本県では地震の回数は次第に減る傾向にありますが、熊本地方や阿蘇地方を震源とする震度1以上の地震は、13日も17回発生するなど、活発な地震活動が続いています。
さらに熊本県内では、一連の地震でずれ動いた活断層帯の南西側の領域にも地震の広がりが見られ、先月28日には、有明海を震源とするマグニチュード4.8の地震で最大で震度4を観測したほか、今月10日には天草・芦北地方を震源とするマグニチュード3を超える地震が3回相次ぎ、最大で震度3の揺れを観測しました。
これらの領域の中には、一連の地震ではずれ動いていないと考えられる「日奈久断層帯」の2つの区間が含まれ、地震調査委員会は、中部の日奈久区間では最大マグニチュード7.5程度、南側に当たる八代海区間では最大マグニチュード7.3程度の地震が起きる可能性があるとしています。
気象庁は「今のところ震源がさらに広がる様子は確認されていないが、周辺の地域でも激しい揺れを伴う地震が起きる可能性があり、今後も地震活動の推移には注意が必要だ」と話しています。
研究者「地震活動が南北に拡大」
一連の熊本地震について、地震のメカニズムに詳しい東京大学地震研究所の古村孝志教授は、今回の地震でずれ動いたとされる日奈久断層帯と布田川断層帯の一部の区間の周辺では、地震活動は全体として減少傾向にある一方、やや離れた八代海の付近で規模の小さい地震が観測されるなど、地震活動が南側や北側にしみ出すように拡大していると指摘しています。
古村教授は、一連の地震は「別府-島原地溝帯」と呼ばれる、ひずみが集中している地域で起きていて、今回の地震のあと、地質的につながっている南西の沖合の『沖縄トラフ』付近でも地震活動が活発になっていると分析しています。
古村教授は「天草地方や八代海の付近、さらにその南側の海底にも規模の大きな地震を引き起こす活断層があることが知られている。過去には規模の大きな地震の数か月後に別の地震が発生したこともあり、一連の地震の影響で誘発されないか、引き続き注意してほしい」と指摘しています。
古村教授は、一連の地震は「別府-島原地溝帯」と呼ばれる、ひずみが集中している地域で起きていて、今回の地震のあと、地質的につながっている南西の沖合の『沖縄トラフ』付近でも地震活動が活発になっていると分析しています。
古村教授は「天草地方や八代海の付近、さらにその南側の海底にも規模の大きな地震を引き起こす活断層があることが知られている。過去には規模の大きな地震の数か月後に別の地震が発生したこともあり、一連の地震の影響で誘発されないか、引き続き注意してほしい」と指摘しています。