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【米大統領選】トランプタワーに中国人の投資家殺到 永住権が目的 移民公約との“矛盾”も

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【米大統領選】
トランプタワーに中国人の投資家殺到 永住権が目的 移民公約との“矛盾”も

米ニュージャージー州で完成間近の「トランプ・ベイ・ストリート」(右)と、すでに完成している「トランプ・プラザ・レジデンス」(上塚真由撮影) 米ニュージャージー州で完成間近の「トランプ・ベイ・ストリート」(右)と、すでに完成している「トランプ・プラザ・レジデンス」(上塚真由撮影)

 トランプ・ベイ・ストリートは、経済が低迷している地域などを対象に、外国人が50万ドル以上を投資し一定数の雇用を生み出せば、永住権を取得できる「EB-5」(投資永住権プログラム)という制度を利用して中国人富裕層向けにビデオで出資を勧誘。米メディアによると、総工費約1億9500万ドルのうち5000万ドルをEB-5を通じて調達した。出資者のほぼ全員が中国人とされ、約100人の中国人が投資したとの報道もある。

 リーマン・ショック以降、EB-5の申請者は増え、2014年には1万692件が発行され、85%を中国人が占めた。しかしマネーロンダリング(資金洗浄)に利用される恐れや安全保障上の問題のほか、長期的な雇用に結びつかないという課題も指摘されており、米国内では制度撤廃を求める意見が根強い。

 トランプ氏は大統領選の政策公約で、「技能労働者を例外として移民の受け入れ制限を強化する」との立場をとっており、メディアは「身内に甘い二重基準」と指摘する。

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