ノーベル平和賞受賞者 児童労働撲滅を訴え
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世界各地で子どもたちが危険な現場などで働く「児童労働」の撲滅に取り組むインドの人権活動家で、ノーベル平和賞受賞者のカイラシュ・サティヤルティさんが、14日、来日して東京都内で講演し、多くの消費者が、商品の製造に児童が関わっていないかどうかを意識して行動することが重要だと訴えました。
カイラシュ・サティヤルティさんは、岡山県で始まったG7=主要7か国の教育相会合に合わせて来日し、14日、東京都内で開かれた児童労働の問題に関するシンポジウムに出席しました。
義務教育を受ける年齢の子どもが学校に行かずに働いたり、18歳未満の子どもが有害で危険な業務をしたりする「児童労働」は、国際条約や、多くの国の法律で禁じられていますが、ILO=国際労働機関によりますと、世界では5歳から17歳までの子どもの10%余りに当たる1億6800万人が、安い賃金で農作業や鉱物の採掘現場などで働いているということです。
サティヤルティさんは、多くの児童は十分な教育を受けられないためずっと貧しい生活から逃れられず、生きるために働かざるをえない現状があると述べ、教育や貧困の問題も解決しなければならないと訴えました。
シンポジウムでは、生産現場を指導して、児童労働によって作られていないことが確認された製品を適正な価格で取り引きする動きが日本でも広がっていることが紹介されました。
サティヤルティさんは「消費者が単に安い商品を求めるかぎり、児童労働の問題は解決しない」と述べ、消費者の側も、値段だけでなく、その商品の製造に児童が関わっていないかどうかを意識して行動することが重要だと訴えました。
シンポジウムは、最後に集まった学生などおよそ500人が、サティヤルティさんとともに「レッドカード」を掲げ、児童労働の撲滅に向けてともに活動することを誓っていました。
義務教育を受ける年齢の子どもが学校に行かずに働いたり、18歳未満の子どもが有害で危険な業務をしたりする「児童労働」は、国際条約や、多くの国の法律で禁じられていますが、ILO=国際労働機関によりますと、世界では5歳から17歳までの子どもの10%余りに当たる1億6800万人が、安い賃金で農作業や鉱物の採掘現場などで働いているということです。
サティヤルティさんは、多くの児童は十分な教育を受けられないためずっと貧しい生活から逃れられず、生きるために働かざるをえない現状があると述べ、教育や貧困の問題も解決しなければならないと訴えました。
シンポジウムでは、生産現場を指導して、児童労働によって作られていないことが確認された製品を適正な価格で取り引きする動きが日本でも広がっていることが紹介されました。
サティヤルティさんは「消費者が単に安い商品を求めるかぎり、児童労働の問題は解決しない」と述べ、消費者の側も、値段だけでなく、その商品の製造に児童が関わっていないかどうかを意識して行動することが重要だと訴えました。
シンポジウムは、最後に集まった学生などおよそ500人が、サティヤルティさんとともに「レッドカード」を掲げ、児童労働の撲滅に向けてともに活動することを誓っていました。
「日本は大きな役割を果たせる」
サティヤルティさんは、シンポジウムに先立って13日、NHKのインタビューに応じました。
この中でサティヤルティさんは「日本でも、企業が製品の生産流通過程で児童労働が関わらないよう管理を徹底することや、消費者が児童労働が関わっていない製品を選ぼうとすることを通して、児童労働の撲滅に大きな役割を果たすことができる」と話しました。
さらに、製品が児童労働によって作られているかどうかはほとんどの消費者が知ることができないのが現状だと述べたうえで、日本などの一部の企業は児童労働が関わっていないと保証した製品を作ろうとしており、「そうした企業が指導力を発揮することは、ほかの企業にも刺激を与え、非常に重要だ」と評価しました。
この中でサティヤルティさんは「日本でも、企業が製品の生産流通過程で児童労働が関わらないよう管理を徹底することや、消費者が児童労働が関わっていない製品を選ぼうとすることを通して、児童労働の撲滅に大きな役割を果たすことができる」と話しました。
さらに、製品が児童労働によって作られているかどうかはほとんどの消費者が知ることができないのが現状だと述べたうえで、日本などの一部の企業は児童労働が関わっていないと保証した製品を作ろうとしており、「そうした企業が指導力を発揮することは、ほかの企業にも刺激を与え、非常に重要だ」と評価しました。