福島みずほのどきどき日記

5月13日 ヘイトスピーチ対策法案が参議院で可決

5月13日(金) ヘイトスピーチ対策法案が参議院の本会議で可決

社民党は、ヘイトスピーチ対策法案が絶対に必要だという立場から、法案作りに参加をし、民主党、社民党、糸数慶子さんで、野党案を国会に提出をしました。

ヘイトスピーチはあまりにひどい人権侵害です。
このことに怒り、カウンターデモに参加し、集会に参加し、ヘイトスピーチを根絶することに努力をされてきたたくさんの皆さんの努力に心から感謝と敬意を表します。

今回のヘイトスピーチ対策法の法案の可決は、みんなのそんな壮絶な努力の表れだと思います。
今国会で、なんとしてもヘイトスピーチ法案を成立させなければならないと考えていたので、今回の成立は嬉しいです。

民主党と社民党と糸数慶子さんが、野党案として法案を国会に提出して初めて、世論の声もさらに大きくなり、与党も法案提出をせざるえなくなった事は非常に良かったと思っています。
また野党案の提出を応援して下さった皆さんに心から感謝をいたします。超党派でやってきました。

社民党は、野党案に賛成、与党案に反対をしました。
与党案には、ひとつの大きな欠陥があると考えました。
一番大きな問題点は、適法居住者に対するヘイトスピーチを対象にしている、それが問題です。
適法居住している外国人に対するヘイトスピーチは問題であるけれども、適法居住しない外国人に対するヘイトスピーチは、除外をされていることです。
これについては、付帯決議がついたりしています。
しかし、将来この条文は改正すべきだという思いを込めて賛成をしませんでした。

私は、弁護士の時に、様々な外国人のケースを担当してきました。とりわけオーバーステイとされる人々、資格外ビサで働く人、難民認定をしている人々、人身売買で日本に来て連れてこられ、逃げ出した女性たちなどたくさんの外国人の人に会ってきました。
外国人に対する差別は様々ですが、いわゆる不法滞在とされることで、立場が極めて弱くなり、人権侵害が極めて起きやすくなっていくことも見てきました。

ヘイトスピーチは、適法居住外国人に対しても、適法でなく居住している外国人に対してもおきます。適法でなく居住している外国人に対しては、まさに本国に帰れとなるわけです。
適法居住外国人かどうかと言う問題の立て方が問題であり、そして適法の人たちだけをヘイトスピーチ規制の対象にすることそのものが問題だと思います。

ただ、今回、与党案に賛成するかどうかについては、たくさんの人に会い、たくさんの方の意見を聞きました。
ヘイトスピーチ規制法が成立することを心から望んでいるたくさんの人々の気持ちは本当にその通りです。私自身もその立場でやってきました。

本会議で、野党案と与党案の両方が採決になることになりました。与党案だけの採決であれば、これに反対をすれば、野党案のヘイトスピーチ規制法に賛成と言うのが見えなくなるわけです。
しかし、野党案も採決の対象になるのですから、野党案には賛成と言う立場を明確にし、ヘイトスピーチ規制法作るべきだと言う態度を明らかにすることにしました。

そして、正直言って、社民党が反対をすることで成立をしないと言うような状況ではないことに反対する理由の一つにありました。
どうしても今国会ヘイトスピーチ規制法を成立させるべきだと考えていました。反対をすることで、法案の成立が微妙になったり対立が生まれると言う状況であれば、これは、反対はできないわけです。ガラス細工のような状況で、反対をして壊れる事は全く望みません。
しかし、多くの政党が賛成をし、法案が可決されることが明確でした。

そうであれば、問題がまだ残っているということを示し、将来改正の必要性を明らかにし、今回の可決を大きな一歩とし、将来に向かってたくさんの人と力合わせていきたいと思っています。
これは、与党案に賛成をした多くの議員と思いを1つにしていると思います。

ヘイトスピーチ規制法の可決は歓迎です。このために多くの人が本当に努力をしてきました。この法案の可決が、ヘイトスピーチを根絶する大きな1歩になると確信をしています。
これからさらに改正をしていくこと、そして、条例等を作っていくこと、そしてヘイトスピーチを根絶し、差別を根絶していくことに全力を尽くしていきます。

これから衆議院での可決成立を見るわけです。
一緒に力を合わせていきましょう。

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