東京五輪・神宮借用短縮、7か月→80日、資材置き場→VIP待機場所
2016年5月14日6時0分 スポーツ報知
2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会が20年5~11月末の神宮球場の使用中止を要望していた問題で、組織委が13日、神宮外苑とヤクルト、東京六大学野球連盟、東都大学野球連盟、東京都高野連の使用4団体の幹部に、7月1日から9月20日ごろまでの約80日間の期間短縮案を提示し、大筋合意した。
都内で協議し、組織委の佐藤広副事務総長が「神宮球場が野球の聖地で、歴史を刻んできたことに対する配慮が十分じゃなかったと反省した」と謝罪。年間約400試合の高い稼働率を考慮し、大幅な期間短縮で譲歩した。
資材置き場やスタッフの待機場所としていた使用目的についても、佐藤副事務総長は「いろんな批判がありました」と、VIP待機スペースに変更。人工芝をはがさず、プレハブも設置しないため、球場の形態は保たれる。関係者によると、五輪・パラリンピックの開閉会式でのVIP専用駐車場となる可能性がある。
代わりに神宮第二と秩父宮ラグビー場を資材置き場などで使用。1月から11月末まで借用する神宮第二には2階建てのプレハブを造り、秩父宮ラグビー場を解体後は駐車場としても利用する。神宮球場を挟んで資材を運搬するため、外野席の脇に専用通路を設ける。
使用4団体は修正案を大筋で了承。さらに前後1週間ずつの期間短縮を要望した。ヤクルトの衣笠剛球団社長は「我々の考えに沿った回答をいただいた。非常に喜んでいる」と述べた。今後は野球競技復活の行方を見ながら、代替球場や営業補償の議論が進む。別の球団幹部は「ようやくスタート台に立てた」と語った。
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