ミスタードーナツでは全店共通の製造マニュアルに基づき、ショップごとにドーナツを製造しています。生地の仕込みからドーナツを揚げるフライング工程、仕上げの方法や完成した商品の規格まで。緻密に計算された手順と決まりごとが記されたバイブルです。マニュアルと聞けば誰にでもたやすくできそうですが、ドーナツの製造には職人技ともいえる技術を身につける必要があります。
ドーナツの生地づくりは、ミックス粉があるから簡単?そんなわけにはいきません。生地は生き物です。良い生地をつくるには分量の正確さはもちろんですが、実は温度管理がとても重要なポイントになります。 仕込みの際は、まずキッチンの室温とミックス粉の温度をはかります。それをもとに、仕込みに使う水の温度を算出するという手順です。仕込み水の温度は、生地の吸油量や食感に影響するグルテン※の状態を左右するため、温度調節は慎重に正確に。「ドー温度計」と「デジタル温度計」、2種類の温度計が欠かせない繊細な作業です。
※グルテン・・・小麦粉に含まれる特有のタンパク質。
摂氏(℃)の約2倍の細かさの単位ではかれる、華氏(℉)の温度計。 室温やミックス粉の温度をはかるときに使います。
デジタル表示で小数点以下まではかれます。 高温の仕込み水温調節に使います。
主なドーナツは、生地をカットしながらオイルに落としていきます。この時、生地どうしが重ならないように落とす技術が必要です。さらに、秒単位で決まっている揚げ時間の途中でドーナツのターン作業があるため気が抜けません。一度に揚げるドーナツは30個前後。すべてのドーナツが同じ揚げ時間となるよう、先にカットしたものから順にターンドールという太い菜箸のような道具を使いターンしていきます。
フライングには、ドーナツをスクリーンと呼ばれる網に並べて同時に揚げる方法もあります。その場合はとにかくスピーディに。すべてのドーナツを12秒以内にターンしなければなりません。
難関のフライングが終わればひと安心、ではありません。仕上げはドーナツ完成への最終工程、商品ごとの細かい決まりに注意を払いながら行います。 はちみつ風味のグレーズをつけるときは、ドーナツが熱いうちに。ハニーディップやポン・デ・リングなどのピカピカのツヤは、こうして生まれます。逆に、シュガーをまぶすときはドーナツの粗熱をとってから。シュガーレイズドやポン・デ・黒糖などに、あのさらりとした質感を残すための大切なポイントです。 なめらかなグレーズの舌触り、すっと消えるシュガーの口溶け感・・・ドーナツを美しく仕上げることは、見た目のおいしさだけでなく、食べたときのおいしさにもつながります。
粉の量と混ぜる水の温度を計ります。季節によって水温を変えるのが、おいしいドーナツをつくるポイント!
まず、粉と水をミキサーでかくはんします。途中で卵を加え、さらにかくはんすれば生地のできあがり!
ドーナツカッターという機器を使って、カットした生地を直接オイルの中へ落とします。ドーナツカッターを素早く移動させ、生地がオイルの中で重ならないように注意します。
フライングの途中でドーナツを2回裏返します。揚げる時間は秒単位で決まっているので気が抜けません。
オイルから引き揚げて油を切り、グレーズをかけます。ピカピカの表面にするためには、熱いうちにグレーズをかけるのがコツ!
ふわふわで香ばしいフレンチクルーラーのできあがり!