BABY METALが米チャート入りした意外な理由

53年ぶりの“快挙”に学ぶコンテンツ海外輸出成功の方程式


山口哲一 (やまぐち・のりかず)  音楽プロデューサー、コンテンツビジネス・エバンジェリスト

1964年東京生。国際基督教大(ICU)高校卒。早稲田大学第二文学部中退。
1989年に(株)バグ・コーポレーションを設立、「SION」「村上"ポンタ"秀一」などの実力派アーティストのマネージメントを手がける。音楽プロデューサーとして「東京エスムジカ」「ピストルバルブ」「Sweet Vacation」など の個性的なアーティストをデビューさせる一方、音楽ビジネスとITに関する実践的な研究を行っている。プロデュースのテーマに、ソーシャルメディア活用、グローバルな視点、異業種コラボレーションを掲げている。『デジタルコンテンツ白書201120122013』(経済産業省監修)の編集委員として、音楽部分を執筆。著書に『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)、『ソーシャル時代に音楽を“売る”7つの戦略』(リットーミュージック)、『プロ直伝! 職業作曲家への道』(リットーミュージック)がある。9月28日に『世界を変える80年代生まれの起業家 ~起業という選択~』(スペースシャワーネットワーク)が出版される。
Twitter@yamabug/ブログ「いまだタイトル決めれず」/作曲家育成セミナー「山口ゼミ」/CREAweb連載『来月、流行るJポップ〜チャート不毛時代のヒット曲羅針盤』無料メルマガ「音楽プロデューサー山口哲一のコンテンツビジネス・ニュース・キュレーション」

ビジネスパーソンのためのエンタメ業界入門

日本のエンタメ業界は、テレビ、出版、映画、アニメ、音楽それぞれ、タコツボ化しながら、複雑な仕組みを熟成、進化させてきた。デジタル化の進展で、従来は有効に機能していたシステムが足かせになるケースが増えていている。この構図は日本的な産業構造の典型的な例ではないだろうか? 従来の仕組みを有効に活かしながら、デジタル技術やソーシャルメディアの発展とどう向き合っていくのかを考えることは、日本経済の未来予測に示唆することにつながるはずだ。また、日本国内だけでなく、海外コンテンツビジネスの最新情報の紹介や、影響に関しても論考していきたい。(写真:アフロ)

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日本のアイドルグループ「BABY METAL」が4月23日付ビルボード、全米アルバム・チャートで39位にチャートインしました。日本人アーティストがTOP40入りしたのは、1963年に坂本九のアルバム『Sukiyaki And Other Japanese Hits』が14位に入って以来53年ぶり、史上2組目の快挙だそうです。

●BABY METAL、全米TOP40入りの快挙 坂本九さん以来53年ぶり2組目
http://www.huffingtonpost.jp/2016/04/12/baby-metal_n_9675478.html

 その割にはメディアやネットを散見して、日本国内で正当な評価、分析が行われていないように感じられたので、コンテンツ輸出のプロデュース、マーケティングの成功例という観点で、この現象を紐解きたいと思います。WEDGE Infinityは、久しぶりの投稿になってしまって申し訳ありません。ビジネスパーソンにとって有益な論考にしますのでご容赦下さい。

米国でビルボード・チャート入りを果たした3人組アイドルグループ「BABY METAL」(Getty Images)

 今回の「BABY METAL」ビルボードチャートインという成果から読み取るべきと僕が思うのは、複数の文脈(コンテキスト)を活用したマーケティング戦略だったということです。「クールジャパン」×「メタルロック」という2つの文脈を掛けあわせることができたことが、今回の勝因なのです。

 詳しく見てみましょう。

 「BABY METAL」は、2010年に”アイドルとメタルの融合”をテーマに結成された3人組ガールズユニットです。結成当時の平均年齢は15.7歳。元々は、大手音楽事務所AMUSEによるアイドル「さくら学院」から派生したクラブ活動の一つ「重音部」という位置づけでした。その後、独立したグループとして活動するようになります。

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「ビジネスパーソンのためのエンタメ業界入門」

著者

山口哲一(やまぐち・のりかず)

音楽プロデューサー、コンテンツビジネス・エバンジェリスト

1964年東京生。国際基督教大(ICU)高校卒。早稲田大学第二文学部中退。
1989年に(株)バグ・コーポレーションを設立、「SION」「村上"ポンタ"秀一」などの実力派アーティストのマネージメントを手がける。音楽プロデューサーとして「東京エスムジカ」「ピストルバルブ」「Sweet Vacation」など の個性的なアーティストをデビューさせる一方、音楽ビジネスとITに関する実践的な研究を行っている。プロデュースのテーマに、ソーシャルメディア活用、グローバルな視点、異業種コラボレーションを掲げている。『デジタルコンテンツ白書201120122013』(経済産業省監修)の編集委員として、音楽部分を執筆。著書に『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)、『ソーシャル時代に音楽を“売る”7つの戦略』(リットーミュージック)、『プロ直伝! 職業作曲家への道』(リットーミュージック)がある。9月28日に『世界を変える80年代生まれの起業家 ~起業という選択~』(スペースシャワーネットワーク)が出版される。
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