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 米国防総省は13日、中国の軍事力を分析した年次報告書を公表し、中国が南シナ海で13平方キロ以上の埋め立てをしたことを明らかにした。東京ドーム約280個分の広さに相当し、1年間で6倍以上となった。軍事拠点化を進めており、「紛争や危機の際に米国や他の関係国を打倒する能力を高めている」と危機感を募らせている。

 報告書によると、中国は南シナ海・南沙(スプラトリー)諸島の7カ所で岩礁の埋め立てを進め、3千メートル級の滑走路や港湾のほか、通信施設などの整備を進めている。昨年の報告書では2平方キロだった。これにより中国は軍事展開や公船による活動を強化できる。中国が沖縄県の尖閣諸島を含めた領有権を主張するために「緊張を高めることをいとわなくなった」と警戒している。

 報告書では第2砲兵(戦略ミサイル部隊)によるミサイルの能力向上についても明記。開発を進める最新鋭の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「東風41」は射程1万1200キロで米本土に到達できると分析。また、推定射程3千~4千キロで米領グアムを射程に収める新型中距離弾道ミサイル「東風26」は、中国の「アジア太平洋における抑止力を強化する」とした。

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