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AKIRAの文学を愛する日記

愛読書の紹介やアフィリエイトの方法をくわしく書いてます

佐藤美由紀「世界でもっとも貧しい大統領ホセ・ムヒカの言葉」の書評

愛読書 -コラム-

世界で、もっとも貧しい大統領で知られるホセ・ムヒカのスピーチや考え方、政治家としての哲学などが紹介されている書籍です。

ホセ・ムヒカのスピーチ

多くの日本人にも知られているエクアドルの元大統領であるホセ・ムヒカ。

この人物を一躍有名にしたものが、国連の開発会議のスピーチでしょう。

この世界はハイパー消費となっており、商品の寿命を短くして、多くの商品を購入させようとしているのが、今の世界とホセ・ムヒカは熱弁をふるったのです。私達は、ホセ・ムヒカの言うハイパー消費に踊らされながら生きているのでしょうね。

貧乏人は欲深き者?

ホセ・ムヒカには、確固たる考えがあります。それは貧乏人とはお金や物が無い人間ではなくて、限りなく欲深い人間こそが貧乏人だと思っているのです。

どれだけ大金を持っているお金持ちでも、欲深ければ、どこまでもお金を使い続ける事になります。しかしお金や物が少なくても欲深くなければ、特に生活に困る事は少ないという事でしょう。

ホセ・ムヒカの言葉は、どこか奇麗事のように聞こえてしまいますが、心に突き刺さる言葉なのは間違いありません。

さらにホセ・ムヒカは、自由な時間がある人間こそが幸せであると考えているようです。エクアドルではローンの支払いのために、副業までして自由な時間を削っている国民が多い事に、ホセ・ムヒカは心を痛めているのです。

この事は、多くの日本人も共通する事でしょう。

ホセ・ムヒカという政治家

エクアドルの大統領になった時に、ホセ・ムヒカはどんな所に住んでいたと思いますか?奥さんが所有する農場で暮らしていたのです。

それでは、ホセ・ムヒカはどのような車に乗っていたと思いますか?

1987年製パウダーブルーのフォルクスワーゲンです。しかも、移動に大統領専用車は使わなかったと言われています。どこかの国の首都の知事も見習って欲しいものですね。

ホセ・ムヒカが大統領の時には、給料90%を慈善事業と所属する政党に寄付をしていたのです。・・・・・政党助成金を使ったりして、秘書がどうのこうのと弁明する政治家が数多くいる国の国民として、これほど恥ずかしく感じる話はありません。

そして、ホセ・ムヒカは富裕層の税金を、貧困層の救済に尽力をした大統領として知られています。その事について、富裕層から反発はありますが、これほど清廉潔白な大統領だったから、富裕層の救済に税金をつぎ込んでも国民の大多数は支持したのでしょう。

 書籍のオススメ

この書籍は、ホセ・ムヒカのメッセージを読んで心の癒しとするような書籍かと思っていました。しかし、それだけではなくて、あまりにも偉大な大統領だったホセ・ムヒカの足跡や、哲学まで知る事ができる書籍だったのです。

世界でもっとも貧しい大統領ホセ・ムヒカの言葉 [ ホセ・ムヒカ ]

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