イギリス(ウェールズ)の中世以前の時代で、最も有名で英雄的な英雄の1人がアーサー王ですね。
1人の無名の少年がいきなりイギリス王になり、ヨーロッパ諸国へも領土を広げるサクセス・ストーリーとして広く知られていますし、アーサー少年が岩から剣を引き抜くシーンをアニメなどで見てかっこいいなあと子供のころから憧れを持ってました。
アーサー王はこんな人物だったのでは?アーサー王にはこんな秘密の話がある、などアーサー王に関する話をシリーズで書いて行きたいと思います。
アーサー王物語のあらすじ
アーサー王ってどんな物語なんですか?
そうか君は知らないのか?じゃあ、まず「アーサー王物語」のストーリーについて、簡単に概略を説明しよう!
アーサー王の誕生の秘密は略奪婚
アーサーの父であるブリタニア王※であるウーゼル・ペンドラゴンは、部下のティンタジェル公ゴルロイスの美しい妻イグレーヌに恋をしてしまいます。ウーゼル王は何としてもイグレーヌを我が物にしようと略奪を計画します。
王が部下の妻を奪って許されるのですか?
この時代は強いものが何でも手に入れる、という時代だったようだ。
こんな話はいくつもあるようだよ。
どうやって奪ったのですか?
ウーゼル王の軍隊はティンタジェル公に戦争を仕掛けて殺害し、その隙にウーゼル王はマーリンの魔法でティンタジェル公に化け、イグレーヌが居るティンタジェル城に忍び込み一夜を共にしてしまうのです。ティンタジェル公と思い接したイグレーヌは子を宿し、その後アーサーが産まれたんだ。
アーサー王は最初から王だったのですか?
※現在のイギリス(イングランド、ウェールズ、スコットランドの一部)はブリタニアと呼ばれていました。
アーサー王の即位とブリタニア平定
いいや、アーサーは身分を隠され家来のエクトル卿の子として育てられたんだ。ウーゼル王が亡くなると、王の後継が決まらないまま国が混乱したんだ。そこで大聖堂前に岩上に突き刺さった剣が現れ、剣を抜いた者がブリタニアの王になる!と神のお告げがあったんだ。
アーサーだけが抜くことができたんですよね!
そう!力自慢、腕自慢の騎士達が集まるが誰も抜くことができず、アーサーだけが抜くことができて、神のお告げ通りブリタニア王となったんだ。
このシーンはよく覚えていますね!!ぼく好きです!
順調に王になったのですか?

いいや、多くの困難があったんだよ。アーサー王が即位した当時は、イングランド北部やウェールズの大部分はアーサー王の敵ばかりだったんだ。そこで、アーサー王は円卓の騎士達や魔法使いマーリンと共にイギリス全土の統一に乗り出すんだ。
円卓の騎士!かっこいいですね~
ウェールズのリエンス王に攻められてたロデグランス王を助け、王の娘グィネビアを妃にするんだ。また魔法の聖剣エクスカリバーを手に入れ、北軍(アングロサクソン軍)やウェールズ軍との数々の戦いに勝利し、ついにブリタニア全土を平定したんだ。
アーサー王の帝国拡大
アーサー王は更に領土を広げようと、スコットランド(カレドニア)、アイルランド(ヒルべニア)やアイスランド(アルバニア)に戦いをしかけ征服するんだ。それに留まらず、アーサー王は大軍を率いてスウェーデンやノルウェーの北欧諸国を占領しフランス全土まで征服します。
向かうところ敵なしですごいですね、アーサー王!
しかし、アーサー王の破竹の勢いを面白く思わないローマ皇帝ルーシャスは、アーサー王に貢物と服従を要求してきます。アーサー王がこれを断ると、覇権を認めないルーシャス皇帝はフランス奪回を狙い戦いを仕掛けてきたんだ。
アーサー王はもちろん勝つんですよね
そう、アーサー王も皇帝打倒に乗り出し全面戦争となるんだ。アーサー軍はローマ軍と死闘を続け一進一退だったんだけど、アーサー王はルーシャス皇帝を直接対決で破り、ついにローマ帝国軍を全滅させるんだ!
アーサー王万歳!!凄いですね!ヨーロッパ全土制覇までできるじゃないですか?

しかし、そうは上手く事は進まないんだよ・・・
アーサー王の亀裂
円卓の騎士の中心的人物で、アーサー王の信頼も厚く勇敢で武勇に優れるランスロット卿がいたんだ。しかし、ランスロットはグィネビア王妃と恋仲に陥り不倫を続けてしまうんだ。それが他の円卓の騎士たちにも知れるところとなり、円卓の騎士の間で亀裂が生じ始めるんだ。
アーサー王はランスロットの忠誠心を疑うことなく戦いを望みませんでしたが、ついにアーサー王はランスロットとの戦うこととなり忠誠関係は破局します。
アーサー王の最後
そんな中、アーサー王のヨーロッパ遠征中にブリタニアを任せていた円卓の騎士の一人モルドレッドが、グィネビアを娶りアーサー王に反乱を起こしてしまうんだ。
あああ、仲間割ればかり続きますね・・・このアーサー王とモルドレッドとの戦いが、カムランの戦いですね・・・
そう、良く知っているね。カムランの戦いでモルドレッドは戦死し、アーサー王も致命傷を負いアヴァロンの地で息を引き取るんだ。
アーサー王の昇っていく時は調子よく栄えて行って、落ちていく時は一気に崩れていく・・・今の時代でも良く似たことが起こっている気がしますね・・・
今回のアーサー王について纏め
以上が簡単なアーサー王物語のあらすじです。詳しく知りたい方はトマス・マロリー著の「アーサー王の死」や、アーサー王物語が初めて書かれたジェフリー・オブ・モンマス著の「ブリタニア列王史」を読んでいただけると、より楽しんでいただけると思います。
次回は、アーサー王物語の疑問点についてお話いたします。
そんな広大な領土を持った王は本当にイギリスにいたんだろうか?
最後まで読んでくださり有難うございました。
<キャスト>
ワタル課長
部下アサオ
ジェイムス先輩
- 作者: トマス・マロリー,William Caxton,ウィリアム・キャクストン,厨川圭子,厨川文夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1986/09
- メディア: 文庫
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